親がしんどいと思ったらどうすればよい?
親とは仲がいいと思ってる。でもイラッとすることもあるよね……。親の存在がしんどいって思った時どうすればいい? 専門家のかたにお話をうかがったよ
「小さい頃は、親が"絶対的存在"で、言うことを聞かなければいけなかった。それが成長するにつれて自分の世界が広がり、興味を持つことや考え方も変化して、今までは親の考え方に縛られていたことに気がつきます。それに対して、親はずっと"子どもは自分の所有物"だと思ってます。だから理想や価値観を押しつけたり、子どもが自分から離れないように干渉してくるんです。そして子どもは親に不満を持ち、しんどいと感じるように。ただ、この気持ちには罪悪感を持たなくていいんです。自分が成長して、親から自立しようとしている証拠だと思ってくださいね」(心理カウンセラー・石原加受子さん)
「“ひとりの人間”として尊重してもらうために、徐々に親と距離をとる練習をしましょう。例えば「ここは私の部屋だから、入るときはノックをして」などと、親にさわらせない、自分の領域をアピールしてみるのが有効です。すると、親は、"子ども=私ではない"と気づきはじめ、それが"人と人"としての関係性になり、考えや行動を尊重してもらえるようになるはずです。部屋がない場合は、机やクローゼットなど小さなところでもOK。大人が変わるよりも、子どもが変わるほうが早く関係が改善しますよ」
「親との関係が良くないなら、まずは安全な居場所をつくること。家と学校以外にも、心地いい居場所がきっとあります。“まともな大人がいない”と諦めないで。何人かに相談すれば、必ず頼りになる人がいます。困ったときに誰かを頼る勇気を持って。私の主催する『Colabo』では、女子中高生なら誰でも立ち寄れる無料のバスカフェ『Tsubomi Cafe』を、渋谷や新宿で開催しているので、困ったときに思い浮かべてもらえるとうれしいです。他にも“子どもシェルター”や“子ども食堂”など選択肢は全国にたくさんあるから、大人にもっと相談したり、頼ってみてほしいな」
イラスト/山中玲奈 構成/宮平なつき (Seventeen4月号)