知らなきゃ恥!#MeTooまるっと解説
誕生した理由から、言葉の意味、注目を集めたキッカケまで、知ってなきゃ恥ずかしいアレコレをわかりやすく解説!
「#MeToo」って?
SNSのハッシュタグとして有名になったけど、もともとは性暴力被害者支援のスローガンとして2007年に誕生した言葉。「わたしも」という意味を持ち、性的暴行やセクシャルハラスメントなどの被害体験を共有する際に使用されているよ。
大物プロデューサーによるセクハラが大ニュースに!
2017年10月5日にアメリカの新聞社『ニューヨーク・タイムズ』が、ハリウッドで活躍する映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインによるセクハラを告発。するとアンジェリーナ・ジョリーを筆頭に、女優やモデルたちが次々とハーヴェイからの被害を告白して、一大ニュースに。
セクハラの告発をSNSで呼びかけ
女優やモデルたちによるセクハラ被害の告白が続くなか、アメリカの女優&プロデューサーのアリッサ・ミラノが、同様の被害を受けたことのある女性たちに向けて「#MeToo」と声を上げるよう、ツイッターで呼びかけ。世界中の一般人が加わり、大規模なセクハラ告発運動がはじまった。
一流セレブのセクハラが続々判明
セクハラ告発運動が続くなか、著名人たちのセクハラ行為が次々と発覚。なかには俳優のケヴィン・スペイシーやモーガン・フリーマン、映画監督のウディ・アレンなど、世界的人気をほこる大物セレブたちがたくさん含まれているよ。
我慢するのはもう終わり! 「#TIME'S UP」運動スタート
#MeTooの世界的な拡散を受けて、『ニューヨーク・タイムズ』は2018年1月1日、「#TIME'S UP(タイムズ・アップ)」運動を発表。「もう終わり」という意味を持つこの言葉には、「セクハラや性的虐待を我慢したり、見て見ぬふりをするのは、もうやめよう」という思いが。
世界中の関心を呼んだ〝黒いレッドカーペット"
同年1月7日に開催された「第75回ゴールデングローブ賞」授賞式では多くの女優&女性セレブたちが、#TIME'S UP運動に賛同する意思表示として全身黒の服装で参加。前代未聞の〝真っ黒なレッドカーペット"は世界的に報道されて、多くの関心を呼んだよ。
告発運動はヨーロッパでも拡散
スペインでは、2016年7月に集団強姦事件を起こした男性5人に強姦容疑の無罪判決が下り、女性たちが猛反発。「Yo te creo(=私はあなたを信じる)」を合言葉に被害者支援が広がり、大規模な抗議デモが開催された。
日本ではフリージャーナリストの女性が過去の準強姦を告白
2017年5月、フリージャーナリストの伊藤詩織さんが、過去に被害を受けたと週刊誌上で告白。 相手側の元テレビ局記者の男性はこれを完全否定し、真っ向から対立。同容疑に対して一度は男性に逮捕状が発行されたが執行はされず、東京地検は嫌疑不十分で不起訴処分とした。現在は自身が受けた精神的苦痛に関して民事係争中で、決着はついていない。
著名人たちも被害に
2017年12月には、作家の伊藤春香さん(通称:はあちゅう)が広告代理店に勤務していた際に上司から受けたセクハラ・パワハラを証言した記事が話題に。 告発を受けた元上司は一部事実を認めて謝罪し、自身が代表取締役を努める会社を辞任、退社。
また2018年4月、写真家・荒木経惟さんの撮影や言動により長年苦悩を強いられてきたことなどを、モデルのKaoRiさんがブログで発表。それを受けて水原希子さんが、インスタグラムで告発を支持するとともに、自身も荒木さんの撮影現場において、関係者から不本意な撮影を強いられた経験があることを明かしたよ。
イラスト/藤井昌子 構成/中西彩乃