新しいことを知ったときって、抜けてたパズルのピースが埋まるみたいな、自分が持ってる地図が大きくなったような……世界が広がった感じがするよね。今回集めたのは、「新しいことを知りたい」欲求を満たしてくれる本たち♡ 難しそうで避けてたこと、うまく言葉にできてなかったこと、存在はわかってるけど見ないフリをしてきたこと……。「はじめての扉」を開けてくれる一冊と出合えるかも!? 今回の図書委員、希咲うみちゃんは、今までにない感覚が押し寄せてくる小説を紹介!

「語彙力限界」はもう卒業! 推し活中のコに読んでほしい

『「好き」を言語化する技術 プレミアムカバー 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない』三宅香帆の表紙

自分の推しがどれだけ素晴らしいのか誰かに伝えようとしても「やばい!」「とにかくすごい!」しか出てこなくて、語彙力なさすぎて絶望することあるよね。この本は、書評家で、アイドルと宝塚推しの 三宅香帆さんが、「好き」を自分の言葉で語るための"ちょっとしたコツ"を教えてくれるよ。「語彙力ないから」「文章力終わってるから」とあきらめるのは早い! 読んだ後は、SNSの投稿、ファンレター、友達とのおしゃべりでも、推し語りのレベルが確実にアップしちゃう↑↑  プレミアムカバー版は、見るだけでアガる、イラストレーターmameさんの表紙イラストが目印。

『「好き」を言語化する技術 プレミアムカバー』三宅香帆
¥1320/ディスカヴァー・トゥエンティワン

アートや旅、女性たちの夢が詰まった物語が、知らない世界の扉を開く

『すべてが円くなるように』原田マハの表紙

「真珠」をテーマに、祖母と孫、母と娘、女友達など女性たちの人生と夢を描く7つのストーリーを集めた短編集。表紙にも使われてる『真珠の耳飾りの少女』の作者、フェルメールの絵を求めてアムステルダムへ向かう作家。パリで建築を学ぶ女子大生。メトロポリタン美術館の学芸員。それぞれの物語を通じて、美術・建築・旅など、知らなかった世界が自分の中にじわっと広がっていくよ。でも、読むのに難しい知識は不要! 気づいたら美術館に行きたくなってたり、海外の仕事に憧れてたり。読んだあとの自分がちょっと変わってるはず♡

『すべてが円くなるように』 原田マハ
¥1650/幻冬舎

「やりたいこと」ってなんだろう?  進路に迷ったら手に取ってみて

『やりたいことがわからない高校生のための 最高の職業と進路が見つかるガイドブック』表紙

進路や将来就きたい仕事を考えるとき、必ず聞かれるのが「やりたいこと」。でも、そもそも自分が何をやりたいのかわからないんだよー!って言いたくなるよね。この本は、日本全国のすべての大学を訪問したことがある教育YouTuberの山内さんと、個人指導塾の塾長でありYouTubeで進路情報を発信する小林さんの2人が、高校生の進学・進路のあるあるなお悩みに答えてくれるもの。「文系と理系、どっちが就職に有利なの?」「公務員って、会社員とどう違うの?」など、学校での進路指導では聞けないようなテーマも取り上げてるよ。ビジュアル多め、横書きなど、本読むがニガテなコも、すんなり入れる工夫がいっぱいな一冊。

『やりたいことがわからない高校生のための 最高の職業と進路が見つかるガイドブック』 山内太地・小林尚(著)/倉田けい(イラスト)
¥1760/KADOKAWA

「やりたいこと」がなくても大丈夫!  後悔しない進路選択のヒントをつかもう

【ST図書室/希咲うみ】<第9回>自分のの画像_4

将来「やりたいこと」がまだ決められないけど、進路選択のタイミングだけはどんどん近づいてくるのが現実! このままじゃ自分に合ってない進路を選んじゃうかも!?って不安になるよね。そんなときに読んでほしいのがこの本。やりたいことがない状態からでも後悔しない進路の「決め方」を、具体的なステップで教えてくれるよ。進路ってまず情報集めから始めがちだけど、本当に大事なのは情報の海を泳いでいく方法なんだよね。「決め方」がわかれば、迷っている間に少しずつ「自分が本当にやりたいこと」に向かっていけるはず。

『どうする進路選択 やりたいことがない君も後悔しない進路は選べる』山本尚毅・山口大輔(著)
¥1650/Gakken

本との「出会い」で人生が変わることも。受賞多数の話題作!

【ST図書室/希咲うみ】<第9回>自分のの画像_5

街の小さな古本屋『十月堂』には、今日もいろんな客が訪れる。本好きの常連さん、背伸びしたい女子高生、亡くなった夫の本を売る妻……一冊の本をいろんな人たちの縁がつながって展開していくオムニバス形式のマンガだよ。「本」がきっかけになって、人生が動き出すことがあるんだと思うと、今すぐ本屋さんや古本屋さんに行って、運命の一冊と出会いたくなっちゃう。「マンガ大賞2026」などマンガに関する賞を総なめした作品だけにおもしろさは確定。現在3巻まで出てるよ。

『本なら売るほど』1巻 児島青
¥792/KADOKAWA

【今回の図書委員:希咲うみ】

『正欲』 朝井リョウ

【ST図書室/希咲うみ】<第9回>自分のの画像_6

うみ:この小説を短い感想にまとめるのは難しいと感じました。
多様性やLGBTQという言葉を知って、自分たちも自然と時代とともにアップデートされていると思っていたけど、そんなことはないのだと突きつけられました。
自分は今までどうやって生きてきたんだろうと考え直すくらい、いい意味で価値観をねじまげられた作品です。
朝井リョウさんの、素直だけど意地悪な表現が私は好きです……!
自分の内側のぐちゃぐちゃしたところをズバッと切り開いてくれるようで、読後には爽快感と罪悪感が残りました。
「正欲」には正解なんてないし、誰かを本当に認めることは、私たちにはできないのかもしれません。
でも、この本を読むことで、自分の知らなかった世界が少しだけ広がった気がします!
ぜひみなさんにも一度読んでほしいです 


【あらすじ】
検察官として働く寺井啓喜、地元のショッピングモールで契約社員として働く桐生夏月、大学の学園祭実行委員を務める神戸八重子という、何の接点もなかった3人の物語が、ある出来事をきっかけに絡み合いはじめる。「多様性を認め合う」という言葉や考え方が飛び交う世の中だけど、それらの言葉からこぼれ落ちてしまう人の孤独や葛藤を描いた小説。自分の「当たり前」がどれだけ狭い視野での基準だったのか、読み終わったあとに静かに気づかされる!

『正欲』 朝井リョウ
¥935/新潮社

構成・文/古川はる香