NHK連続テレビ小説『虎に翼』に出演中。三山凌輝さんにインタビュー！

Q.　『虎と翼』に出演が決まった時の気持ちを教えてください

「ただただうれしいという気持ちです。NHKの朝ドラに出演することは役者として目標でしたし、自分の中ですごく重要な作品になるということを、クランクイン前から確信しました。直明と僕とはかけ離れてる感はあるかもしれないけど、直明の持つ熱量とか素直さって自分の本質とは近い部分があって。自分のやんちゃな部分はいったん削ぎ落として、そういうところを直明に注ぎ込むという感じでした。ただ、時代性もありますから、僕がもしこの時代にいたら、というところから始めました」

Q.　周りからはどんな反響が？

「すごかったですね。いろんなところから声をかけていただいて。昔から応援してくれている方も喜んでくれましたし。俳優・三山凌輝として朝ドラに出演するよ、というのは意味のある瞬間だったし、ファンの方にもすごく大きくてうれしい報告ができて、少し恩返できた気分にもなれました。俳優としての未来も楽しみにしてくれているのがうれしかったですし、アーティストもやっていますので表現者として改めて応援してくれる一つのきっかけになったのかなと思います。（BE:FIRST）メンバーも、”お、朝ドラ俳優がいるじゃん”とか言って、応援してくれましたね（笑）。LIVE公演のリハーサルにもあまり行けなかった時もあったんですけど、いつも通りに接してくれるのがありがたかったです。これまで一人でやってきたので、帰る場所があるというのが新しい感覚で、あらためて特別な存在だなと感じました」
 

Q.　直明はどんなキャラでしょう

「人間味があって、すごく素直。人間としての成長段階にある青年です。家族から愛情をすごく受けて育ってきたからそういう直明になれてるんだろうと思います。僕自身も家族からすごく愛情を受けてきたので、そこは溶け込めますね。そんな直明が素直な気持ちから発した言葉が、お姉ちゃんの仕事を手助けすることになったり。善意でやることが人を傷つけることもあることを知って、自分がこれまで幸せに育ってきたことにあらためて気づいたり」

Q.　直明は昭和の好青年。演じる上で気をつけたことは？

「できるだけゆっくりしゃべる、です。僕はラッパーもしていますので早口で、めちゃくちゃ口が回るので（笑）。衣装を着ることで自然と意識が変わる部分もあります。衣装を着てセットの中でお芝居させていただいたら、意外と昭和っぽいねと言われることも多くて。髪もかれこれ１年ぐらい丸刈りですし、抵抗感も違和感もなく、生活もラクという感じです（笑）。初めて丸刈りにした時は、アーティストとしての存在意義とか、世間に対して意志みたいなものを投げかける意味もあったんですが、今回は役に合わせての丸刈り。この１年で丸刈りにする理由も変わったのは面白いなぁって思いますね」 

Q.　途中からの参加は緊張されたのでは？

「大きくなった直明として、家族の中で僕だけ初めましてでお芝居に飛び込むのはプレッシャーを感じてしまい、撮影初日はすごく緊張しました。でも、直明も家族に何年もあっていなかったのでとまどいもあっただろうから、その心情も利用しようというマインドで。あとは家族の皆さんのお芝居に任せようと。僕は受けの芝居を全力で頑張ろうという気持ちでした。家族のみんなが直明の僕に抱きついて泣いてくれるんですよ。すごいなぁって、あの感動は忘れられない。すごく猪爪家って感じがしました。みんな優しいし、お母さん、お姉ちゃん、それぞれが自然とそのポジションにいる。僕はその中で伸び伸びと現場にいさせてもらっています」

Q.　主人公を演じる伊藤沙莉さんはどんな方ですか？

「人として素敵な方です。飾らなくて、すごく親しみやすくて。沙莉さんのお兄さんのオズワルドの伊藤さんが僕たち（BE:FIRST）のすごいファンだと話してくれたのをきっかけに、うちの母親が沙莉さんのすごいファンで舞台を観に行ったとか、撮影初日から話が盛り上がりました。笑顔が素敵で話しやすい方です。もちろん、演技力にはとにかく圧倒されています。いや、もはや引いてます（笑）。さっきまで楽屋で爆笑しながら話してたのに、すぐの本番で大泣きできたり。その表情を見ていると、そこまでの気持ちの流れが見えてくるんです。ただただ気持ちが顔に出ている。それが素敵です。天才的な方。自由にお芝居されていて、そこに迷いがないように感じています」
 

Q.　朝ドラならではだなぁと思うことはありますか？

「撮影期間が長いので、役と向き合う時間が長いことですね。ずっと直明でいるから、さぁやるぞと思わなくても、自然と直明のマインドになれる。それぐらい直明になれてます。だから、撮影期間がすこし空いた時は、直明になれずにさみしかったぐらい。それでも撮影に入るとすぐ直明に戻れて。直明とは離れ難いんだなぁと思います。ただ、スタジオにこもる時間も長いので、直明を演じてるうちに運動不足になりました（笑）」

Q.　演じていて思い出深いシーンを教えてください

「東京少年少女保護連盟、って今はすらっと言えるんですが、普段言わないような言葉でしたので、覚えたての時はNG出しちゃって。言い慣れているように言わなきゃならないのがすごく難しくて、ツボにハマってしまい、どんどん言えなくなってしまって（笑）。そしたら沙莉さんが、私も数日前に同じことやったから大丈夫だよって、言ってくださって。その優しさのおかげで和むことができ、無事に演じることができました」

Q.　猪爪家の子どもたちとのシーンも多いですね

「子どもたちとのエピソードならめちゃくちゃありますよ、なんなら子どもたちとのエピソードしかないんじゃないかというくらい（笑）。”直明にいちゃん、食堂行く？”って、毎日食堂に連れていかれるんですよ。（従兄弟役の）直人と直治に。３人とも坊主頭で、並んで座ると階段状になって携帯のアンテナみたいだってクスクス笑われる。坊主三人衆が毎日食堂にいるって話題になってたりして（笑）。子どもめっちゃ好きなんですよ。子どもの頃の夢は幼稚園の先生だったぐらい！」

Q.　今後の直明の注目点を教えてください！

「お姉ちゃんとの二人のシーンがあります。僕が延々と語るような、長いセリフがある大事なシーンです。ちょうど撮影を見にきていた事務所の、日頃とても芝居に厳しいスタッフに、初めて本気でほめられました（笑）。お姉ちゃんの今後の人生に響いてくるぞというシーンなのでお楽しみに！」

Q.　では最後にメッセージを！

「『虎に翼』は昭和の時代の物語ですが、現代社会とリンクする瞬間も多い作品です。今を生きている皆さんが共感できて、心にスッと入ってくる瞬間がたくさんあると思うので、時代が違うからと気負うことなく観てください。コミカルなとこもあるし、重くなり過ぎずに考えさせられるところもあって、いいバランスで楽しめます。これから直明がお姉ちゃんのそばでどういうあり方をしていくか、観てほしいです！」
 

 ＜ストーリー＞

※これまでのあらすじ→https://seventeen-web.jp/news/16285/

♢♢♢寅子から「はて？」が消えた!?

昭和22年。新しい日本国憲法に希望を見出した寅子（伊藤沙莉）は、直明（三山凌輝）に大学に入ることを進め、自分は再び職を求め法曹会館へ向かう。人事課にいたのは桂場（松山ケンイチ）だった。裁判官にしてくれと詰め寄る姿を見た久藤（沢村一樹）の後押しで、寅子は司法省で民法の改正に携わることになった。しかし、一度は弁護士を辞めたことに後ろめたさを感じる寅子からは、本来の彼女らしさが失われていた。そんな中、穂高（小林薫）が寅子を法の道に導いたことを詫び、新しい仕事を紹介してきた。それをきっかけに、寅子が「はて？」を取り戻す。

♢♢♢花岡の死、そして家庭裁判所の設立へ

花岡（岩田剛典）が闇市の食べ物を拒否し栄養失調で死亡した。寅子たちはもちろん、社会にも大きな衝撃を与えるニュースだった。寅子は家庭裁判所設立準備室に異動になる。2ヶ月余りの短い期間で家庭裁判所を設立する。そのためには家事審判所と少年審判所を合併させるという難題があったが、上司の多岐川（滝藤賢一）はどこかのんき。そんなある日、同じ準備室の汐見（平埜生成）の妻が、かつての仲間・崔香淑（ハ・ヨンス）とあることを知る。同じ頃、戦地から戻った轟（戸塚純貴）が、よね（土居志央梨）と再会していた。折り合いのつかない家事審判所と少年審判所の説得のため、東京少年少女保護連盟でボランティアする直明の力を借りる寅子。キラキラ目を輝かせた直明の真っ直ぐな言葉が、見事に合併の一助となった。そして、期日までに無事に家庭裁判所が設立した。

連続テレビ小説『虎に翼』

出演：伊藤沙莉／石田ゆり子　岡部たかし　仲野大賀　森田望智　上川周作／土居志央梨　桜井ユキ　平岩紙　ハ・ヨンス　岩田剛典　戸塚純貴／松山ケンイチ　小林薫　ほか

作：吉田恵里香
音楽：森優太
主題歌：「さよーならまたいつか！」米津玄師
語り：尾野真千子

・放送
NHK総合　毎週月曜〜土曜 午前8:00〜8:15（土曜日は１週間を振り返ります）
NHKBS　毎週月曜〜金曜 午前7:30〜7:45
BSP4K　毎週月曜～金曜 午前7:30～7:45

・再放送
NHK総合　毎週月曜～土曜 午後0:45～1:00（土曜日は１週間を振り返ります）
NHK総合　翌・月曜 午前４:45～5:00（土曜版の再放送です）
NHKBS  毎週土曜 午前8:15～9:30（月曜〜金曜分を一挙放送）
BSP4K   毎週土曜 午前10:15～11:30（月曜～金曜分を一挙放送）

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