【国際ガールズ・デー】令和JKが「ジェンダー」にまつわるモヤモヤを「放課後Seveteen」でぶっちゃけTALK
10月11日は、女の子の権利向上やエンパワーメントを呼びかける国際ガールズ・デー。みんなは「ジェンダー」という言葉を聞いたことはある? ジェンダーとは、生物学的な性別とは異なり、社会や文化の中でつくられてきた「性」の役割やイメージのこと。「男らしさ」「女らしさ」といった、性によって求められる期待やふるまいも含まれるよ。
近年では、SDGs目標のひとつに「ジェンダー平等を実現しよう」が掲げられるなど、誰もが自分らしく生きられる社会を目指す動きが世界中で拡大中! その一方で、日本は世界経済フォーラムが毎年発表している、男女間の格差を数値化したグローバル・ジェンダー・ギャップ指数で、2026年は148カ国中117位という結果に……。これは、日本ではまだまだ家事や育児の負担が女性に偏りがちなこと、政治や経済といった社会の意思決定の場に女性の割合が少ないことを示しているよ。
こうした現状をふまえ、JKのリアルな声をリサーチする読者座談会「放課後Seventeen」を開催! Seventeen読者4名が、ジェンダーに対するイメージや、日々感じているジェンダーギャップ、そしてジェンダーを超えて幸せになる未来について語り合ったよ!
座談会に参加してくれたのは…
女子校に通う高校3年生。母親は結婚・出産を機にパート勤務となり、家事は主に母の担当。
共学校に通う高校3年生。両親は共働きで、母親のほうが勤務時間が短いこともあり、家事は主に母親が担っている。父親は休日に風呂掃除や掃除機がけ、簡単な料理などを行う。
共学校に通う高校2年生。両親は共働きで、父親のほうが帰宅が早いこともあり、夜の家事は主に父親が担当。子どもたち(なぎさんと弟二人)も風呂洗い、食事の準備や片付け、ゴミ捨てなど分担して手伝っている。
共学校に通う高校2年生。母親は専業主婦で、父親は在宅勤務。家事は両親で分担している。
JKが日常で「ジェンダー不平等」にモヤモヤを感じた瞬間
初めに知っておきたい「ジェンダー」のこと
――そもそも「ジェンダー」や「ジェンダー平等」という言葉を聞いたことある?
なぎ:学校の授業で聞いたことはあります。でも、しっかり時間をかけて学んだ記憶はないので、正直ちゃんとした意味はよくわかってないかもです。
LION:男女平等という意味だったような……。私も中学生のときに授業で、“ジェンダー”という言葉を教えてもらった気がするけど、正確にはよくわからないので知りたいです。
うさぎ:私も同じ感じです。
ひめ:私も。授業で「ジェンダー平等」の話が出てきたことはあるけど、正確に意味を説明してと言わると難しいです。性に関することなのかな? くらいの理解なのでちゃんと学びたいです。
ジェンダーとは?
生物学的な性別を示す「セックス(Sex)」に対して、「ジェンダー(Gender)」とは、社会的・文化的に形成される性別のことを指すよ。たとえば、「女性は家事をするもの」「男性は人前で泣かないほうがいい」みたいに、性別によって役割やふるまいを決めつける考え方も、ジェンダーに関係しているんだ。こうした「こうあるべき!」という無意識の思い込みや偏見は、「ジェンダーバイアス」と呼ばれているよ。そして「ジェンダー平等」とは、性別に関係なく、誰もが同じように権利やチャンスを持って、自分らしく生きられる社会のこと。自分の“好き”や“やりたい”を、性別であきらめなくていい社会を目指そう、という考え方なんだ。
▼「ジェンダー」についてもっと詳しく知りたい人はこちらもチェック!
参考文献:
●UN Women 日本事務所 ジェンダーとは?
https://japan.unwomen.org/ja/news-and-events/news/2018/9/definition-gender
●内閣府 男女共同参画局 用語解説
https://www.gender.go.jp/about_danjo/glossary/index.html
●プランインターナショナル Girls Lab
https://www.plan-international.jp/girlslab/
●世界経済フォーラム(WEF) Global Gender Gap Report 2026
https://jp.weforum.org/publications/global-gender-gap-report-2026/
学校生活の中で感じた「女の子らしさ」への疑問
——4人は、日常生活のなかで性別にまつわる「こうあるべき」に違和感を感じたり、不平等だなと思ったことはある?
LION:私は生徒会に所属しているんですが、メンバーの大半が男子なんです……。真偽はわからないけど、その男女比の偏りのせいで、男子が女子の立候補者に票を入れない、みたいな噂もあって。「何かあるのかな?」と勘繰ってしまいます。
なぎ:私は今のところ、自分が性別によって違和感を感じたという経験はないです。
うさぎ:私は女子校に通っているんですが、友達が「私たちって女の子だから、か弱いじゃん!」って話しているのを聞くと、「ん?」と違和感を覚えます。ほかにも、TikTokで、「彼氏より食べると嫌われるんじゃないかと不安」というコメントを見かけたときに、「女の子は少食」というイメージがまだあるんだなと気づかされました。「女の子だから」というのが、か弱かったり少食だったりする当たり前な理由ではないと思うけど。
ひめ:学校で荷物運びをするときに先生が「力持ちの男子は運んで。女子は自習していていいよ」と言ったことがあって。私は、女子が最初から協力できない前提で話されていることにモヤっとしたし、男子の中にも重い荷物が持てない子はいるはずなのに、「力仕事=男子」っていう決めつけに違和感がありました。「力持ちの人は荷物運びを手伝って」と言えばいいのに。
「女だから」「男だから」……ニュースや日常会話を通して見えてきたジェンダーの問題
——学校以外で、ジェンダーに関する不平等や違和感、怒りに直面したことはある?
ひめ:以前、ある医大が、女性は出産や育児で仕事を離れるからという理由で、女性受験者の得点を減点して、男子が合格しやすいようにしていたというニュースを見た時に、私自身も一時期医者を目指していたのでショックを受けました。能力があるのに「女だから」という理由で落とされるなんて理不尽すぎます!
あと昔、土俵上で人が倒れたときに、たまたま会場にいた女性の看護師さんが土俵に上がって助けた、っていうニュースがありましたよね。そのとき、土俵は伝統的に女人禁制だからという理由で、女性に土俵から降りるようアナウンスがあったと聞いて、すごくびっくりしました。人命を救う、という正しいことをしただけなのに。もちろん、「土俵には女性が上がっちゃいけない」っていう歴史とか文化があるのは分かるけど、そのルールが今でもあることにも驚いたし、しかも人命救助の場面でまでそれが優先されちゃうのは、正直ちょっと違和感がありました。
なぎ:ちょっと前に女流棋士の方が、日本将棋連盟の規定で、子どもと将棋、どちらかを諦めないといけないという状況に声を上げたというニュースを見たときに、子どもは夫婦で育てるべきなのに……女性はどちらを選ぶか選択を迫られるという状況は平等じゃないなって思いました。
うさぎ:今は男性でも髪を伸ばしたりおしゃれを楽しんだりする人が増えているのに、「男は短髪であるべき」という考えを聞くと疑問に思います。そういう価値観は年配の人などに多い印象で、実際に私の父がそうで……。自分らしくいられるのであれば、どんな髪型でもいいのにと思いました!
LION:逆に私は、自分が古い人間なんじゃないかと気づかされたことが高校に入ってから多々あるんです。それこそ、男性の担任の先生が、全く足の毛が生えてなくて、「足の毛がないってマジ⁉」みたいに超驚いたら、「男性でも脱毛をするのは普通だよ」と言われて。そのときに、私の中に脱毛は女性だけがするものという固定観念があったことに気づかされたと同時に、時代は思っている以上に進んでいるんだなって思いました。
「好き」も「生き方」も自由に選べる社会へ。身近なところから変わり始めた、ジェンダーにまつわる固定観念
——逆に「ジェンダー平等」に向けて、世の中が進んでいると感じることはある?
なぎ:私はプリキュアが好きなんですけど、数年前に男の子のプリキュアが登場したんです! そのときに、私は勝手に「プリキュアは女の子が観るもの」だと思い込んでいたけど、男の子のファンもいたんだなって気づいて。同じ性別のキャラクターがいたほうがうれしい子もいるだろうし、いい変化だなと思いました。
LION:私は、デパートのコスメ売り場で男性の美容部員が増えていることに変化を感じました。
なぎ:その話を聞いて思い出したことが! 同級生の中に「将来は看護師になりたい」と言っている男の子がいたんです。私の中には無意識に、“お医者さんは男性、看護師さんは女性”みたいなイメージがあったけど、勝手に自分がイメージしていただけで、別に女性しかなれない仕事ではないですし、その友達が普通に夢として「看護師になりたい」って話している姿に、ハッとしたし、いいなって思いました。
うさぎ:私は制服にスラックスが導入されたことですね。これまでは「制服=スカート」というイメージだったので、選択肢が増えたのはいい変化だなと思います。
ひめ:リボンだけじゃなくて、ネクタイも選べるようになったりね。
なぎ:私の学校も、3年前から女の子はスラックスかスカートか選べるようになったけど、男の子はスラックスだけなんですよ。実際にどれくらい需要があるのかはわからないけど、女の子が選べるなら、男の子も選べるようにしてもいいんじゃない?って思いました。
全員:(うなずく)
密なコミュニケーションで目指すジェンダー平等
——ここまで、みんなが日常で感じているモヤモヤや、「変わってきたかも!」と思うことを聞いてきたけど、これからの社会や未来に対して、みんなは今どんな感情を持ってる?
LION:ワクワクしています。結婚しても仕事が続けられるなど、昔に比べて世の中の雰囲気や制度の面でも、女性が生きやすくなってきていると感じるから。「あぁ、いい時代に生まれたな」って思います。
なぎ:私も前向きにとらえています。男性がメイクをしたり、ユニセックスの服が増えたりと、これまでになかった価値観や取り組みが広がってきているから。でも男女平等を理由に、歌舞伎のような伝統文化に対して「女性もできるようにすべき」という意見が出てくるのに対しては慎重な気持ちにもなります。文化を守ることも大事だと思うし、でも平等も大切だし……そのバランスをどうすればいいのか、自分の中でもまだ答えが出ていなくて。文化を担い守って来た人たちと、新しい意見のある人たちで、いろんな話し合いがあってもいいのかなと思います。
ひめ:私もワクワクしています。というのも、将来は仕事をバリバリ頑張りたいと思っているから。親世代は、まだ女性は結婚したら家庭に入るという考えが残っていたと思うんですが、今は結婚しても仕事を続けやすい社会になってきているので未来に希望を感じます。ただ一方で、“男女平等=共用トイレ”のような「平等」の発想には少し不安を感じる部分も。利用者の意見調査や検討があってほしいです。
うさぎ:私はどちらかというと不安のほうが強いです。社会は少しずつ良くなっているとは思うけれど、その変化のスピードはゆっくりだとも感じるから。今でも生きづらさを感じる場面はあるし、自分が大人になる頃に劇的に変わっているとはあまり思えなくて。だから、いろいろな思いを抱えたまま社会に出ていくのかな、という不安があります。
素敵な大人になるためには何が必要? 4人が思い描く理想の自分
——じゃあ、みんなは将来どんな大人になりたい?
うさぎ:性別や肩書などで相手を判断するんじゃなくて、ちゃんと個性を見てコミュニケーションを取れる人になりたいです。
ひめ:「女性・男性はこうあるべき」「家族はこうあるべき」といった固定観念にとらわれない人になりたいです。例えば、自分が上司の立場になったとき、男性も「育休を取りたい」と言いやすい環境にできたらいいなと思います。
なぎ:みんなと似ているんですけど、自分の中の「普通」で相手を判断しない人になりたいです。
LION:「当たり前」をアップデートし続けられる人になりたいです。今の当たり前も、昔やこれからの当たり前とは違うと思うので、自分から学び続けていける人でいたいなと。
——価値観をアップデートしていくために必要なことはなんだと思う?
LION:いろんな人と話したり、SNSでいろんな意見に触れたりすることだと思います。そして、新しい意見や価値観に出合ったときに、すぐに否定するんじゃなくて、一度受け止めて考えてみることが大事だと思います。
ひめ:あと、意識していろんな世代と話すことが大切だと思います。そうすれば、自分一人ではたどり着けない価値観や考え方に触れられるので。
なぎ:私も二人と同意見です。
うさぎ:私も話す機会を持つのが一番大事だと思います。親に話を聞いていると、会社でも、世代間のすれ違いがあるみたいなんです。でも、それもちゃんと話すことで埋めていけるのかなと。あと、学校や会社の研修などで、新しい価値観を学ぶ機会をつくることもいいと思います。
——“話すこと”の大切さを挙げてくれたけど、他者とコミュニケーションを取るときに大切なことはなんだと思う?
なぎ:自分と違う意見でも、まずは「そういう考えもあるんだ」と受け止めることが大事だと思います。そのうえで、自分の意見も伝えられたらいいなって。
うさぎ:私も同じで、議論というより、情報交換みたいな感覚が大事だと思います。
LION:私もふたりと同じ意見です!
ひめ:私みたいに主張したいことがあるタイプは、相手を萎縮させないためにも、自分の意見を言う前に、まず相手の話をちゃんと聞くことを意識しています。そうやって会話の順番を大事にするだけでも、ちゃんと対話できる気がします。
Seventeen読者4人が願う、誰もが自分らしくいられる社会
——最後に、4人が考える幸せな未来のイメージを教えて!
なぎ:今日のようにジェンダー平等についてわざわざ話さなくてもいいくらい、それが普通になっている状態が理想だと思います。
LION:私はどんな相手に対しても「いいね」と言い合える関係があることが、幸せだと思います。
うさぎ:違いがあってもお互いを認め合う、それが当たり前になっている状態がいいなと思います。性別に関係なく、自然にほめ合えたりするのが理想です。
ひめ:趣味や好みを理由に否定されたり、決めつけられたりすることなく、誰もが自分らしくいられる社会になってほしいです。
4人の座談会を通して、身近な「当たり前」に疑問を感じた人もいるのでは? 今日10月11日の「国際ガールズ・デー」をきっかけに、ジェンダーの固定観念を見つめ直し、誰もが自分らしく生きられる社会についてみんなも考えてみてね!
撮影/細溝大嬉 構成/海渡理恵