中3・高3のコはついに卒業! クラスメイトに会えなくなるさみしさや、4月からの新生活に向けたワクワクで、感情が落ち着かなくなってる時期かも……⁉ 
そんな卒業シーズンに便乗して、今までの自分のダメなところ、変わりたいところから「卒業」するのはどう? 新しい自分にバージョンアップするきっかけになりそうな本を集めてみたよ。
今回の図書委員ST㋲松本麗世ちゃんは、大学に進学するコにおすすめな小説を紹介!

勇気が出ない自分を卒業したいときに読んで! 信じた道を突き進む主人公に背中を押される

宮島未奈『成瀬は都を駆け抜ける』書影

自分の目標に向かってまっすぐ突き進む成瀬あかりが主人公の「成瀬」シリーズ完結編! 滋賀県に住んでいる成瀬は、中学生のときには友達と漫才コンビを組んでM-1に挑戦。高校生になってからは学校帰りに地元をパトロールして、びわ湖大津観光大使にエントリーと、自分がやりたいことに向かうエネルギーがハンパない! そんな成瀬が京都大学に入学して、いろんな仲間と出会っていくよ。無表情で武士みたいだけど、困った人を放っておかないやさしさがあって、失敗してもくじけない強さを持ってる成瀬に励まされたり、救われたりする登場人物みたいに、前に進む勇気をもらえそう。

『成瀬は都を駆け抜ける』宮島未奈
¥1870/新潮社

「読書ギライ」を卒業するきっかけに⁉ 本でしか得られない気持ちがあるんだ!

【ST図書室】<第7回>「○○を卒業」しの画像_2

本を読んだほうがいいのはわかるけど、ページを開いても全然頭に入ってこない……。そんな読書がちょっとニガテなコにおすすめ! 進路に悩む中3のタコジローは、偶然出会ったあやしいヒトデの占い師から「本のことば」で占ってもらったのをきっかけに読書の道へ。「どうして本を読むの?」「ゲームと本は何が違う?」「“自分の一冊”とはどうやって出会う?」などなど、よくある読書についてのギモンも、タコジローたちと一緒に解決! 読み終わる頃には、「本ってこんなに自分の味方になってくれる存在なんだ」と思えて、すぐに書店に行きたくなっちゃうかも!?

『さみしい夜のページをめくれ』古賀史健(著)/ならの(絵)
¥1760/ポプラ社

合わない「居場所」からは卒業していい。新しい場所は必ずあるから

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「学校に行くのがしんどいな」「今いる場所が苦しい」……そんな思いを抱えているコに読んでほしいのがこの小説。いじめにあって学校に行けなくなった小5の雪乃は、会社を辞めて農業を始めることにしたお父さんと一緒に、長野のひいおじいちゃんおばあちゃんがいる長野で暮らし始めます。雄大な自然や地元の人たち、新しい同級生との出会いを通じて、雪乃の心が少しずつ心が溶けていく様子に、胸が熱くなるはず。今いる場所から離れるのは「逃げ」じゃない。合わない環境は卒業して、新しい自分や仲間を探しに行こう!

『雪のなまえ』村山由佳
¥902/徳間書店

「お金」と「社会のしくみ」を知って、ついムダづかいしちゃう自分から卒業!

【ST図書室】<第7回>「○○を卒業」しの画像_4

「たくさんお金があれば、ほしいものなんでも買えて、好きなことできるのになー」って思うよね。でも、いきなりお金の専門家から「お金を貯めても意味がない!」って言われたら、なんて答える……? 将来はお金を稼ぐ仕事がしたいと思ってる中2の優斗が、超お金持ちの「ボス」に「お金の正体」と「社会のしくみ」を教わるストーリーを読んでるうちに、「お金」についての考え方が大きく変わるよ。なんとなーくほしいものを買って後悔する、ムダづかいしちゃう習慣から卒業して、未来につながる賢いマネーライフを始めよう♡

『きみのお金は誰のため』田内 学
¥1650/東洋経済新報社

「やりたいことがない自分」から卒業したいコに。人生の目的を見つけよう!

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進路を考えるときに、必ずぶちあたる「将来やりたいこと」を決めなきゃいけないっていう壁。そんな壁を感じる時におすすめなのが、「やりたいこと」が見つかると評判のこの本。アメリカで20年以上前に出版されて、世界中で読まれてるんだって。人生の目的を見失った主人公がふらりと入った不思議なカフェ。そこで出されたメニューに書かれてたのは「あなたはなぜここにいるのか?」「あなたは死を恐れるか?」「あなたは満たされているか?」という3つの質問。ここからどうやって「やりたいこと」につながるの!? それは読んでのお楽しみ♪ すーっと読める短いストーリーだけど、人生を変えるきっかけに!

『やりたいことが見つかる 世界の果てのカフェ』ジョン・ストレルキー(著)/鹿田昌美(訳)
¥1760/ダイヤモンド社

【今回の図書委員:松本麗世】完璧主義を卒業したいときに読んでほしい小説です!

『22歳の扉』青羽 悠

松本麗世が青羽悠『22歳の扉』を持っている

麗世:現実は作られた作品のように完璧ではないこと、そして、完璧でなく、きれいではないからこそ成長できて、自分の人生を楽しめる。そんなことを教えてくれる作品です……!
主人公が自分の選択に揺れ続ける姿を通して、私の中にある不安や完璧さへのこだわりを感じました。失敗を恐れてきれいに生きようとしすぎている自分に気づくきっかけになって、「少し不完全でも、自分のペースで進んでいいんだ」と、そっと背中を押してくれる一冊でした 。
新しい何かに挑戦したり、新たに進んだりするとき、失敗する勇気が重要だと教えてくれます‼︎ 失敗を恐れずに「今」を生きていきましょう!

【あらすじ】
京都の大学に入学したものの、どこか冷めた気持ちで日々を過ごしていた主人公の朔。思わぬきっかけで大学の地下にある不思議なバーでマスターをすることに。そこでの出会いや別れを通して、少しずつ「大人になること」と向き合っていきます。中学・高校時代とはまた違った「大学生活」ならではのアオハルみがぎゅっとつまった内容。

『22歳の扉』青羽 悠
¥1980/集英社

構成・文/古川はる香