エンターテイメント
2020.04.25

本好きST編集部員がオススメ!いま読んでほしい「本」9選

家にいることが多いこの時期、セブンティーン編集部員がティーンのみんなに読んでほしい本を紹介するよ。クスっと笑えたりジーンとしたり、じっくりと考えたり。いまの気分に合うものを見つけてね! アプリ限定の記事だよ。

ハライチ・岩井さんの日常を描いたエッセイ

『僕の人生には事件が起きない』

芸人さんが書いたエッセイとは思えないくらい、普通で日常的なシチュエーションばかりなのに驚き! 「歯医者の予約を必ず忘れてしまう話」「本棚の組み立てが難しすぎる話」「水筒の中にあんかけラーメンの汁を入れて持ち歩いてる話」など、こうやって並べるとすごくくだらない、些末な日常の話に見えてしまうけれど、これが岩井さん節の文章になると、ものすごーーくおもしろい…!思わずクスっときてしまうんです。わたしたちが何気なく過ごしている日常の中に、実は「事件未満」のおもしろがたくさん眠っているんじゃないか。自粛期間の退屈に見える毎日が楽しくなるような作品です!(編集・モテク担当M子)

『僕の人生には事件が起きない』岩井勇気/新潮社 ※写真はカバーを外して撮ったものです。

作家だって人間だもの、言い訳しちゃうよね

『〆切本』

明治から現代に至るまでの文豪たちの〆切にまつわるエッセイ集。一流の作家も、宿題や仕事に追われる私たちのように〆切に追われていたんだと思うとホッとするとともに、彼らのギャップに萌え♡  おうち時間が長い今こそ、文豪の人間臭い言い訳を聞いてみるのもいいかも?!(新人編集・青ヤギ)

 

『〆切本』夏目漱石、谷崎潤一郎、江戸川乱歩、川端康成、稲垣足穂、太宰治、埴谷雄高、吉田健一、野坂昭如、手塚治虫、星新一、谷川俊太郎、村上春樹、藤子不二雄A、岡崎京子、吉本ばなな、西加奈子ほか全90人/左右社

100年前の世界へタイムトリップ!

『100年前の世界一周』

1905年(=明治38年)から約1年半かけて世界一周したドイツ人の青年が撮影した、世界各地の写真をまとめた旅の記録。インターネットで世界の人とすぐにつながれたり、簡単に海外に行くことができて、文化の境目があいまいになっている現代。だけど100年ほど前の世界は、地域によってこんなにも景色や文化が違ってた! また、この本が素晴らしいのは、写真の大部分がカラー写真であること。教科書に載っている歴史の写真はほとんどがモノクロで、自分とは遠い世界のように感じちゃうけど、カラー写真で見ると表情や風景が活き活きとしていて、「昔の人」だって今に生きる人と同じ「人」なんだなぁって感じられるよ。(旅好き編集・ディス子)

『100年前の世界一周』ボリス・マルタン(文) ワルデマール・アベグ(写真・回想録) 岡崎秀(訳)/日経ナショナルジオグラフィック

ちょっと不思議な短編小説が詰まってる!

『嵐のピクニック』

短編集で一話一話が短いので、長編小説に手を出しづらいというコにもオススメ! 短編のタイトルは「パプリカ次郎」「人間袋とじ」「いかにして私がピクニックシートを見るたび、くすりとしてしまうようになったか」など。タイトルからわかるようにちょっとぶっとんだ、ちょっと不思議な話がたくさんつまってます。ぷぷっと笑える話も! マンネリしがちなおうち時間にピリリとした刺激をくれるはず。空いた時間に一編ずつ読んで、不思議ワールドにひたってほしいです。(サブカル好き編集・T田)

『嵐のピクニック』本谷有希子/講談社

ジブリ映画の大ヒットの裏側

『ジブリの仲間たち』

宮崎駿監督と二人三脚で取り組んできたプロデューサーの鈴木敏夫さんが作品のヒットの裏側を語る一冊。『風の谷のナウシカ』に始まり、『思い出のマー二―』まで、ジブリ設立からの30年の歴史を宣伝担当の目線で紐解いています。多くの人や企業を巻き込みながら、次々にヒット作が産み出されていく様子は、実話ながらまるで小説のよう。「え、そうだったんだ!」という驚きがたくさん詰まっているので、楽しく一気読みできるはず。ジブリ好きなコ、アニメや映画、宣伝の仕事に興味があるコはぜひ読んでみてね。(コスメフリーク編集・さゆりんご)

『ジブリの仲間たち』鈴木敏夫/新潮社

普通の女の子が悩んでぶつかって、大人になるまでの物語

『永遠の出口』

主人公はごくごく平凡な女のコ、紀子。高校に入って学年の超モテ男である安田くんに片想い中。キューピッド役をかって出てくれた友人が紹介してくれたのは、冴えない保田くん。まさかの“ヤスダ違い”が発生したけど、保田くんと付き合うことになって……⁉︎ 主人公が小学生から大人になるまでを描いた作品だけど、中核となる高校時代のあらすじがこんな感じ。森絵都さんの作品はなんと言っても、主人公が見ている風景まで想像できちゃうのが魅力。この作品も、悩みで頭がいっぱいなとき、壁にぶつかったときの心理描写が秀逸! 15年以上前に刊行された作品だけど、紀子に共感しちゃうところがたくさんあるはず。(編集・バブリーゆりっぺ)

『永遠の出口』森絵都/集英社

涙で心をデトックスさせたい日に

『本日は、お日柄もよく』

本や漫画で本当に涙が出ることって私はあまりないのですが…この本にはやられました!!!気付いたら涙がたら〜って流れてるんです。言葉とか、想いとか、それを伝えることって、大事だし素敵だなって思わされる作品です。心をしゃきっと、すっきりとさせたいコに、本当に読んでほしい!!実写化されたドラマがHuluやアマゾンプライムビデオで見られるので、おうち時間が長い今見てみようかな〜と思っているところです!(編集・熱血団長タカハシ)

『本日は、お日柄もよく』原田マハ/徳間書店

いま世界で起きていること。これがパレスチナの現実

『天井のない監獄 ガザの声を聴け!』

みんなのほしいものは何ですか? この本はパレスチナのガザ地区で支援活動を行う日本人医師・清田さんが10年で3度も戦争を経験し、「天井のない監獄」と言われることもあるガザ地区に住む人々の実情をつづった本です。読者のみんなと世代の近い、ガザ地区に住む若者たちに「ほしいものは何ですか?」と尋ねたら、多くの人たちから「尊厳がほしい」という答えが返ってきた、とこの本に書かれていました。私は尊厳が“ほしいもの”だと捉えたことが一度もなかったのですが、でも世界のどこかには尊厳を持たず、欲している人たちがたくさんいるという現実。パレスチナは距離も遠く、日本では知る機会が少ないですが、まずはパレスチナの現実を知り、おうち時間に自分ができることを考えるきっかけにしてみて。(ネコ好き編集・T中)

『天井のない監獄 ガザの声を聴け!』清田明宏/集英社

なんども読み返しては「幸せ」を考える

『幸福論』

高校時代に購入して、何十年たっても読んでいる1冊。「幸せってなんだろ」と、ふと疑問に思った時、目次を見て気になる項目を読むと考え方の幅が広がる、そんな体験をみんなにもしてほしい。写真のものでなく、今はもっとキレイで簡単に読めるものが、いっぱい出ているから探してみてね。(編集長・鈴木)

『幸福論』アラン(原著) 串田孫一・中村雄二郎(訳) /白水社 ※写真は購入当時のものです。

みんなの心を潤してくれる1冊がこの中にあるはず。ぜひ手に取ってみてね!

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