本の世界も韓国ブーム⁉【韓国発!K-BOOKを読んでみよう】
韓国でベストセラーになったエッセイ『私は私のままで生きることにした』。2019年には日本でも翻訳版が大ヒット。韓国のエッセイスト、作家さんが書いた人気の本がどんどん日本でも翻訳されてるよ! K-POPやファッション、コスメでおなじみの韓国だけに書かれてる内容も共感しやすいかも。
頑張るのがツラいと感じる人へ
韓国のイラストレーターさんが生き方について書いた本。韓国の難関美術大学を卒業して、会社に勤務しながらイラストレーターとしても活躍してたけど、ある日ふと「一生懸命をやめよう」と決意。「一生懸命頑張ること」はすごいことだし、一生懸命やらないと手に入らないものもある。でも「あ、ちょっと頑張れないかも……」と思ったら立ち止まって休むことだって、とっても大事。生活してる国は違っても共感できるポイントがいっぱい!
『あやうく一生懸命生きるところだった』ハ・ワン(著)、岡崎暢子(訳) ¥1450/ダイヤモンド社
SFなようで身近な世界が描かれた短編集
韓国の作家さんによるSF短編集。タイトルの『となりのヨンヒさん』は隣の部屋に住むガマガエルみたいな見た目のエイリアンを家に招くお話。設定はSFだけど、自分とは見た目が違う人や文化が違う人との接し方で悩むのは、今生きてる世界でも普通にあることだよね。並行世界と行き来したり、好きな子が未知のウイルスに感染したりするストーリーもどこか現実とリンクするものが。
『となりのヨンヒさん』チョン・ソヨン(著)、吉川凪(訳) ¥1800/集英社
完全じゃないからこそ人は愛おしい
イ・ギホさんは韓国の文学賞もたくさん受賞してて、ちょっと不思議なテイストの作品を書く作家さん。この短編集では、自分のサイン入り本がネットで安く売られてるのを知って出品者に会おうとする小説家など「あるべき正しい姿」と「現実の自分」の間で揺れる人たちが愛情をこめて描かれてるよ。人間って完全じゃないのが当たり前。完全じゃないから愛されるのかも。そんな気持ちになってきます。
『誰にでも親切な教会のお兄さんカン・ミノ』イ・ギホ(著)、斎藤真理子(訳) ¥1800/亜紀書房
構成/古川はる香