あなたの「家族」フツウですか?【本で「家族」を疑似体験】
父親だけか、母親だけか、両親いるか、おじいちゃんおばあちゃんも一緒か、きょうだいは何人か、みんな血がつながってるか。「家族」のカタチってどれが「フツウ」とかなくて、それぞれ違って当たり前なのかも。自分とは違った「家族」のカタチ、本の中で体験してみよー。
「血がつながってる」は幸せな家族の条件ではない
17歳の優子にはお父さんが3人、お母さんが2人いる。実のお母さんは幼い頃に亡くなってしまい、その後は血のつながってない親の間を「リレー」されてきたんだって。でも、決して不幸な人生ではなくて、むしろたくさんの親からたくさんの「愛」をもらって幸せだったと。「家族」が幸せかどうかって、外から見てるだけじゃ簡単にわからないってことを再確認できるよ。
『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ ¥1600/文藝春秋
スイーツから伝わる「家族」の味
雑貨店で働く陽皆(ひな)の実家は、高台にある小さな洋菓子店『スイート・ホーム』。陽皆とパティシエのパパ、お店の「看板娘」のママ、妹の4人家族の愛に満ちた関係がわかる連作短編集。ずっと食べ慣れてるお気に入りのスイーツを食べたときみたいな、おだやかであたたかい気持ちになれます♡
『スイート・ホーム』原田マハ ¥1500/ポプラ社
一度崩れても、また「家族」はやりなおせる
幸せだった家族が、一瞬で崩れてしまうこともある。そのときはツライけど、乗り越えてやり直すこともきっとできるはず。「交通事故」をきっかけに父は姿を消してしまい、母と息子は全国各地を「逃げ続ける」ことに。逃亡生活を通じて少しずつ成長していく母と息子。一度バラバラになってしまった家族は、再びやりなおせるの!?
『青空と逃げる』辻村深月 ¥1600/中央公論社
構成/古川はる香