汐梨からラストメッセージ【秋田汐梨 Seventeen卒業】

　ラストは夕日に照らされた岩壁での撮影。これは私からのリクエスト。風が強くてスタッフさんとキャーキャー言いながら移動したんだけど、いざ撮影が始まると「きれいだよ〜！」って言ってくれる光景に“みんなで卒業ページを作っているんだ”って実感して、涙腺にきちゃった。写真をみてもらったらわかるとおり、うるうるしてるんだけど、“このまま涙が出たら撮影が止まる！”と思って気合いでこらえた（笑）。この夕焼けでの撮影の前までは、本当にいつもどおりの楽しい撮影だったのに……急に卒業を実感しちゃった。
　去年同い年のコがみんな卒業して正真正銘の最年長になったときに“そろそろタイミングなんだ”と思った。大好きな場所だったから、いてもいいなら本当はずっといたい！　でもそういうわけにはいかないし、私はST㋲としていられるだけ長くいさせてもらえたことが幸せだなって感じられたから、卒業する決心がつきました。STがこんなにホームのような場所になるだなんて、6年前には思ってなかった。ミスセブンティーンから入ってくるコが多い中で、私はちがうタイミングでST㋲になったから当時はかなり不安だったんだよね。人見知りする性格だし、仲間がいない環境が怖いというか。莉子ちゃんや梨々花ちゃんのことも名字に“さん”づけで呼んでいたのもなつかしい（笑）。そんな私がSTになじめるきっかけを作ってくれたのは、ふたりをはじめ同世代のST㋲たち。気さくに話しかけてくれて、輪の中に入れてくれたおかげで、STをどんどん楽しめるようになったなと思う。
　後輩のコとはいっしょに撮影する機会も多くはなかったし、たくさんお話しできたわけではないんだよね。でもイベントで会う後輩はみんなかわいかった。ここあちゃんは、会うと遠くからちょこちょこって近づいてきてくれるの（笑）。その姿がかわいくて、本当の妹みたいに思っていたかも。後輩のコには“時間は有限”ということを伝えたい。本当に大好きだったSTにST㋲として出ることはもうないって考えると、時間の有限さを身に沁みて感じてる。だからとことんST㋲を楽しんでもらいたいし、納得するかたちで撮影ができるように、がんばってほしい！
　私にとってSTはキラキラした場所でもあったから、その世界に自分がそぐわないんじゃないかって思ってたこともあった。そのときに支えになったのは、ファンのみんな。あたたかいメッセージを読んで、“自分が応援してもらえていること”に気づけたし、“応援し続けたいと思える自分でいたい”とも思えた。みんなの存在は、自分を高めようと思うモチベーションになっていたんだよね。これからも私のがんばる原動力。卒業後は俳優としての活動が中心にはなるけど、私はお洋服が大好きだから機会があればモデルもやっていきたいなと思っているよ。そのときはSTとはまたちがった秋田汐梨をみせていたいから成長していけるよう、卒業後もがんばります！