
秋本レイラニ、Seventeenモデルを卒業します!
ミスST2020に輝き、絵の才能や独特な口調などで唯一無二の存在感を放っていた秋本レイラニが、STを卒業します。STモとして活躍した約5年間のこれまでと、これからの未来について、レイラニらしく一句一句丁寧に語ってくれました。
泣かないと思っていたのに、最後に号泣しちゃいました
「先輩方の卒業テーマはさわやかな色の衣装を着ることが多い印象だったけど、私の衣装は真っ赤で個性的。私のキャラクターに合わせて選んでくださったのが伝わって愛を感じたし、とても嬉しかったです。撮影はいつも通り、楽しすぎて……スタジオから編集部に戻って手書きメッセージを書いていたら、やっと少し卒業の実感が湧いてきました。泣きそうになるのを頑張って堪えたけど、編集部の皆さんから花束と優しいお言葉をいただいて、涙腺が崩壊。ボロ泣きしちゃいました……」

「今の気持ちは、『ついに卒業する時が来てしまった』。私は13歳でST㋲になったので、STは10代のほとんどを過ごした場所。自分の一部がなくなってしまう感覚があり、少し怖いけど……それ以上に感謝の気持ちが大きくて、こんなに素敵な雑誌の専属モデルになれたこと自体が、今でも奇跡のように感じています」
ハイレベルなSTの現場に大苦戦。緊張で胃が痛くなった
「ST㋲の仲間入りをしたのは2020年、中2の時。2回目の挑戦で、ミスSTオーディションに合格しました。小学生からモデル活動はしていましたが、専属モデルをするのは初めて。子供の頃に経験した現場よりもはるかにハイレベルで、自分のポージングや表情のバリエーションの少なさを思い知りました。衣装やヘアメイクに合わせてムードを変えることも苦手で、かなり苦戦したなぁ」

【初登場!】2020年11月号『ミスセブンティーン2020発表ー!!』
「現場で手応えを得られず、誌面を見ても納得できないことが続いて、だんだん撮影に行くのが怖くなっていったんですよね。緊張するあまり、胃が痛くなっちゃうことも……。慣れるまでに3年ほどかかり、肩の力を抜いて撮影できるようになったのは、つい最近のことです」

本気で絵と向き合い、美大を目指すように!
「こんな状態でST㋲が務まるんだろうか?と悩んでいた私が唯一、自分らしく取り組めたのが、絵を描く企画でした! 大友花恋さんの似顔絵を描くYouTubeの企画から始まり、漫画の連載も持たせていただいたんです。私の個性を探してフィーチャーしてくださったことが、心の底から嬉しくて。自分にできるのかな?と不安でしたが、期待に応えたい!という気持ちで挑みました」
2021年8月3日公開『腰が低すぎる中学生モデル、大友花恋先輩に突撃!』
「思うような絵が描けなかったり、学業との両立だったり、正直すごく大変でした。でも締め切りを守る大切さや、責任を持って絵を描くというプロ意識を学べて、とても有意義な体験になったと思います。“お金をいただいている”という意識が芽生え、それまでのように好きなものを好きなように描くだけでなく、意味のある絵を描きたいと感じるようになって、作品の幅も広がりました。絵と本気で向き合った経験のおかげで、美大に進学したいという今の目標があります」
キラキラ輝くモデル仲間と比べて自己嫌悪に陥ったことも
「STが季刊誌になってからも、漫画連載という自分の個性を発揮できる場所があり、心の安定剤になっていました。でも後輩モデルが続々と増えるにつれて、モデルとして思うように成長できていない自分に焦りを感じ、自信を消失してしまいまして……。踏ん張って頑張ればよかったのに、臆病で卑屈だった当時の私は、諦めモードに入ってしまったんです。人見知りしてしまう性格だから、撮影現場でも、なかなか心を開いて会話できなかった。楽しそうに盛り上がるみんなが羨ましかったし、そこに馴染めない自分にイライラして自己嫌悪に。ST以外でも活躍を広げていく仲間がキラキラ輝いて見えて、すごく場違いな環境にいるような居心地の悪さを感じてしまったこともありました」

自分を変えなければ! 少しずつ自分を好きになれた
「自分で自分を苦しめていた期間は、思い返すだけでも胸が苦しくなるくらい辛かった。でも、ST㋲を辞めたいと思ったことは一度もありません。自分の弱さに負けるのは悔しかったから。絶対に諦めない!という気持ちでポージングと表情の練習を重ね、私服もいろんなテイストにチャレンジして、という努力を重ねていたら、少しずつ自分の成長を実感できるようになったんです」
「それまでは、自分を少しでも良く見せるために現場での言動を取り繕っていたけれど、仲間であるスタッフやモデルのみなさんに対して、ありのままの自分をお見せしないのはすごく失礼なことをしてるかもと思うようにもなりました。自信のない姿で誌面に出ることは読者の皆さんに対しても不誠実だし、今のままの自分じゃダメだ!と。できるだけ自然体でいようと心がけるようにしたら、心のしこりが徐々に消えていったんですよ……! まだまだ途中の段階だけど、自分のことを好きになってきています」
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2025年春号『春の最強トレンドキーワード20』
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「そんな成長を経て、最後に出させていただいたファッションテーマ(2025年春号の『春の最強トレンドキーワード20』)では、今までで一番納得のいく撮影ができました。完成した誌面も信じられないくらい盛れていて、全てに満足。悔いなくST㋲を卒業できます!」
STモデルという肩書きのおかげで、より良い自分を目指せた
「将来の目標が見つかったことや自分を好きになれたことなど、たくさんの学びを与えてくれたSTは、私の人生の“軸”のような存在でした。STという大きな看板を背負わせてもらえているからには、恥ずかしいことはできない。私生活では常に、“この言動はST㋲としてどうだろうか?”と考えて行動していました。例えば、基本的なことだけれど、誰に対しても誠実に接するとか、きちんと感謝を伝えるとか。この考え方がより良い自分になろうとする原動力になりました。STで『謙虚だね』『礼儀正しいね』と言っていただけたのも、この意識のおかげだと思います」

応援してくださったみなさんのことが大好きです
「最後に、これまで応援してくれたSTの読者のみなさん、本当にありがとうございました。みなさんの存在に、どれだけ支えられていたか言葉では表しきれません。……芸能界に入るまでは、芸能人の方の『ファンのみんな、大好きだよ!』という言葉を少し疑っていたんですよ(笑)。でもSTに入り、私を好きだと言ってくれる人の存在ができて、“芸能人のあの言葉は嘘じゃなかった!”って実感しました。皆さんのことが、心から大好きです」
「これからは芸能活動を続けながら、自分が納得のいくまで美大を目指す予定です。物作りが好きなので、将来はマルチに活躍するクリエイターとして、新しいものを生み出していきたい。必ず実現させるために頑張るので、見守っていてもらえると嬉しいです。そしていつか、もっと大きく成長した姿を見ていただけるように、邁進して参ります!」

卒業制作について
卒業ということで、STでもたくさんイラストやマンガなどを描いてくれていたレイラニちゃんに、卒業制作をお願いしました……! ST読者世代を取り巻く環境の変化を、レイラニちゃんらしい鋭い視点と繊細なタッチで表現してくれたよ!
「タイトルは『電子の向こうで』。背景は、テレビ番組が終了した時に画面に表示されるカラーバーをイメージ。女の子が立っているのはカラーバーを越えた先の世界で、現代のデジタル文化のネクストステージに立ちたいという自分の願望を描きました。SNSのフォロワー数で人気が可視化されて、それによって人の価値が決まる現代は、デジタルやネットに運命を握られているような感覚がして……。それに対抗するのではなく、その先の未来を切り開いていけたら、最高にかっこよくないですか?(笑)」

「普段の制作でアクリル絵の具を使うことが多く、使い慣れているので今回も使ってみました。アイデアをまとめるのに最も時間がかかり、2週間弱かけてテーマを決めて、1週間ほどで絵を描き上げました。こだわったのは、デジタルっぽい色のチョイス&組み合わせ。自然界では存在しないケミカルな色を使うことで、リアリティのないデジタルな空間を、リアルに描こうとしました。仕上がりの満足度は80%。私の作品の中では、かなり高い方です!」

コロコロ変わる無邪気な表情と、唯一無二の表現方法でSTに新しい風を吹かせ続けてくれたレイラニちゃん。個性あふれる彼女の存在があったからこそ、斬新な企画がたくさん誕生したよ! レイラニちゃんの新たな挑戦を、Seventeenはずっと応援しています!
レイラニからみんなへ手書きメッセージ♡

撮影/浜村菜月(LOVABLE) スタイリスト/前田涼子 ヘアメイク/中軍裕美子 モデル/秋本レイラニ(STモデル) 構成/中西彩乃
[衣装]Tシャツ¥5500(Lee)/エドウイン チュールスカート(参考商品)/MOGU SHOWROOM デニム¥5499/PHILLY イヤリング
¥16500/アビステ 靴¥2199/GRL(グレイル)