注目のPEOPLE☆小川紗良さん 女優、映画監督、脚本家の顔を持つ大学生!
ときには主演女優、ときには映画監督……と現役の大学生にもかかわらず、さまざまな顔を持つ小川さん。携わった作品が多くの映画祭に出品されたりと、着実に自分の活躍の場を広げているよ。いろんな顔を持つ小川さんに、仕事の魅力やふだんの生活について聞いてきました!
Q・芸能界デビューのきっかけは?
「母親が、マンガが好きで、私も『ガラスの仮面』をマンガやアニメで見ていたんです。その影響が大きいかなと思ってます。映画やドラマも好きで、出てくる人のマネをしていたことも。なので、芸能界には小さい頃から興味はありました。それで、高校生のときに、『HR』という雑誌に自分で応募して、モデルとして活動し始めたのがきっかけです。それから、PVやドラマのお仕事をいただき、やってみたら思っていた以上に楽しくて、芸能界でのお仕事を続けようと思いました」
Q・女優以外に映画監督もやろうと思ったのはなぜ?
「私が通っていた高校がイベントにすごく力を入れる学校だったんです。そこで“行事のドキュメンタリーを撮らないか”と募集があったので、軽い気持ちで参加したんです。自分たちだけで撮影したり、編集したりしたのですが、その作業がすごく楽しくて! 大学でも映画サークルに入って、さらに興味を持って、自分の作った物語や世界を形にしたいなと思い、製作のほうにも携わるようになりました」
Q・女優や映画監督などをするうえで、心に残っている出来事を教えて!
「女優と監督を両方していると、どちらの気持ちもわかるので、どちらの仕事にもプラスになっていると思っています。いちばん苦労するのは脚本ですね。考え続けるしかないので。だいたい初めて書いたものと、撮影するシナリオはまったく違います(笑)。でも、苦しんで書き上げたものが、スタッフやキャストのみなさんの協力を得て、目に見える形になったときは、すごくうれしいです。昨年の夏に鹿児島で撮影した『BEATOPIA』という作品は、資金集めやプロデュース面もいちから自分でやったんです。とても大変でしたが、地域のみなさんにもやさしくしていただき、ひとりじゃ作り上げられなかったなとより感じる作品になりました。『BEATOPIA』は地方の高校生を題材にした作品なので、ぜひST読者の方にも見ていただきたいです」
Q・小川さんはどんな性格?
「やりたいことが目の前にあると、それだけに集中しちゃうタイプです。なので、映画を作っているときは、映画のことばかり考えてます。脚本を書いているときは、電車に乗っていようが、ひらめいたら、すぐにノートを取り出して、書き出してます。食べることや寝ることも忘れるくらいです(笑)」
Q・趣味や特技は?
「趣味は、散歩やひとり旅をすることです。30分でも時間ができたら散歩をしています。いろんな景色を見ながら、考えることがわりと脚本につながることが多いですね。最近では、熊本の日奈久温泉に行きました。古い街並だったんですけど、それがよかったです。次は、鳥取や島根、山口あたりか佐渡島に行ってみたいです。特技は……ピアノかな。いまは気分転換にたまに弾くくらいですけど、4歳から小学校5年生まで習ってました。中学校3年間は合唱コンクールで伴奏者をしてました」
Q・好きなオシャレやメイクのテイストを教えて!
「お仕事でいろんな洋服やメイクをさせていただいていて、それを楽しみにしているので、私服やメイクもふだんはシンプルです。着る服は、ほぼ古着かもらいものですね。高円寺や下北沢、吉祥寺の古着屋によく買い物に行きます。美容法は……、真冬は毎日パックすることと、作品に入ると不規則な生活をすることが多いので、眠れるときは24時前に寝ます」
Q・高校や大学、学生生活で楽しい時間はいつ?
「友達と会話してるときが楽しいです。なにげない会話や授業で気づいたことが脚本につながることがあるので、ネタ帳にメモしています。高校は、イベントを準備する期間が楽しかったです。映画作りとも似ているんですけど、みんなと目標に向かって、作り上げていく過程が好きなんです。結局、記憶に残っているのも、イベント当日よりも、それまでの準備の過程だったりするんです。だから、Twitterにも書いてありますが、“一生文化祭の前日がいい”と思ってます(笑)」
Q・現在は大学生。学生生活と好きなこと(仕事)を両立する秘訣を教えて!
「勉強って、どんなことにもつながると思ってやってるので、両立がツライとは思ったことがないです。どんな時間でも、やらなきゃいけないことでも、将来に、好きなことにつながると思ったり、『これはここに生かせるかも』とむりやりこじつけたりして楽しむことが大事だと思います!」
Q・いまハマってることは?
「Y字路。散歩やひとり旅をしながら、ステキなY字路を見つけると写真に撮って集めてるんです(笑)。今まででいちばんステキなY字路は、下高井戸にありました。Y字のちょうど角の部分がたい焼き屋さんになっていて、お魚のマークがついているのがかわいいんです♥︎」(写真は小川さんが撮影したものだよ)
Q・今後の野望を教えて!
「私が携わった作品をより多くの人に見てもらいたいので、将来は、海外の映画祭にも出品できるような作品に出たり、作りたいです! 女優としては、蒼井優さんのような幅のある役者を目指してます。監督としては、是枝裕和監督ですね。大学で授業を教わってもいるんですけど、人として尊敬できる方ですし、人の力を引き出して作品にするのがすごく上手い方だなと思っているので、私もそんな作り手になりたいです」
おがわさら●‘96年6月8日生まれ、東京都出身。出演作にドラマ『地獄先生ぬ〜べ〜』など。『自身で監督・脚本・編集・主演をした『あさつゆ』が2月11日の『さぬき映画祭』で上映決定! さらに主演映画『イノセント 15』が2月10日〜16日まで大分の「別府ブルーバード劇場」で上映。3月19日には『ちば映画祭』で上映予定。他にも、『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』で、3月3日には主演作『夏の巫女』が、3月5日には監督・主演作『BEATOPIA』が上映予定。Twitter→@grfft_ogawasara
撮影/山﨑麻美 構成/宮平なつき