桜田ひよりST卒業!ラストロングインタビュー
ST㋲として4年半。みんなを引っ張ってくれたひよりんが春号で卒業。持ち前の愛嬌とマジメな性格で磨かれたST㋲としての日々と仲間たち、そして後輩への想いをまっすぐに話してくれたよ。
可愛くなる楽しさと人としての芯を持てた4年半
今日の撮影でも改めて思っていたけど、STは私にとってすごく居心地のいい場所。ドラマや映画の撮影で大変な時期も、STの撮影が入っていたらすごく楽しかったし、リラックスして自分らしくいられて気持ち的に甘えられる場所っていう部分も大きかった。でも去年20歳という節目をむかえてその甘えからは卒業しなきゃいけないな、と。このタイミングを逃したら私はいつまでもこの居心地のいい場所にいちゃう気がしたから(笑)。次に進まなきゃいけないときだなと思ったのが、ST卒業を決めた理由です。
私が“ミスST2018”を受けようと思ったキッカケもひとつの節目を意識したから。5歳からお芝居の仕事をしていた中で、高1になるタイミングで“新たな挑戦をしてみたい”って気持ちが出てきて。“高校生のうちにしかできないことってなんだろう”って考えたときに思い浮かんだのがSTだった。ST㋲になれたら私の10代はキラキラ輝けるかもしれないって思ったんだよね。でもミスSTのオーディションで一緒になった同世代の女のコたちはみんなオシャレだし背も高いしで、受かる自信はあまりなかったのが正直な気持ち。そのちょっとした自信のなさは、ST㋲になってからも変わらなくて。表情もポージングも私はモデルとして、何をやってもダメなんだって思ってばかりだった。私服もめっちゃダサかったしね(笑)。撮影でスタッフさんに「ポージングと笑顔がぎこちない」って指摘されることも多かった。今思えば本当にそのとおりなんだけど、それまでの人生でそんなにはっきりと言われることがなかったから、けっこうヘコんだ。でも、それも一瞬! 逆にやる気スイッチ入りまくって、いろんな雑誌を見て勉強して、オシャレな友達と買い物に行ったり、編集部に行って先輩の写真を見させてもらったり、自分の撮影データを見て採用された写真とされなかった写真をくらべて“どこがダメだったのか”を自己分析してみたり、表情筋のトレーニングをして笑顔の練習をしたり、とにかくできることは全部やった!
モデルとしての自分と向き合う中で気づいたのが、今までの私は自分の見せ方を知らなかったということ。ずっと役として人前に立つことが多かったから、自分というものを持っていなかった。でもST㋲として自分を表現する力を身につけられたことで、お芝居の現場でも自分の考えを人に伝えられるように。自分の発信でまわりにどんな影響が出るのかもわかるようになった。“私はこういう考えを持っています”って人に伝えるのは大事なこと。今もイエスマンタイプだけど“ん?”と思ったことは疑問として相手に投げかける芯のある人間になれたはず。
そしてやっぱりファッションやメイクを大好きになれたのは、ST㋲として過ごせた時間があったからこそ。ST㋲になる前までは服は“着られたらいい"って考えだったから(笑)。もしもST㋲になってなかったら、今もその考えのままだったと思う。今ではどんなに朝はやいスタートでも絶対に服を考える時間だけは作るんだ。だって自分の好きな服で出かけたい! STでの撮影を通して、いろんなお洋服のジャンルを知って、服の組み合わせのパターンを知ることができた。“私、オシャレになったじゃん”ってことだけはさすがに自信を持って言える(笑)。人って、あっという間に成長できちゃうんですよ。ふふふ。
自信がなくて緊張も大きかったSTという場所が、居心地がよくて大好きな場所になっていったのは、撮影現場で会うすべての人のおかげだと思う。まずはST㋲の先輩がた。見習いたい部分がすごくたくさんあって“こんな先輩になりたい”って想像力をかきたてられた存在でした。そしてスタッフさんはST㋲に対しての愛が本当に大きくて。負けず嫌いな私は“その愛に負けたくない!”って(笑)。もらった愛に全力で返したくて、それが結果として楽しくて団結力のある撮影現場につながっていたなって思うんだ。こんなに団結力があって笑い声であふれてる現場はない!
心の支えだったのは、同世代の姉㋲たち。久保ちゃんは2021年の学園祭でずっと一緒に話していて仲よくなったの。波長が合うし、一緒にいるだけで幸せな気持ちになれる。菜緒ちゃんは同世代の中でも初めて会ったときからずっとガムシャラに走っている存在。菜緒ちゃんががんばっているから、私もがんばろうと思える。莉子ちゃんはミスSTの同期。当時から洋服や撮影のこと、めちゃくちゃ相談できる安心感があるんだ。しおりん(汐梨)もそばにいるだけで安心できる人だなぁ。私のこといつも可愛いって言ってくれるから、しおりんを彼氏にしたい(笑)。ST㋲としては先輩だけど年下のりりちゃん(梨々花)は笑顔をくれる存在。りりちゃんが危ないことしないかな、不思議なことしないかなって見守ってるだけで気づいたら私はニコニコしてるの。本当にみんな、尊敬できて大好きで頼れる人ばかりで最高だよ!
そんな姉㋲のみんなとの団結感みたいなのが強くなったのって実は去年なんだよね。自分たちが上の世代になって初めてイベントに参加して“私たちが引っ張っていかなきゃいけないんだ”って。それは姉㋲全員が思っていたこと。自分たちが素敵な先輩たちにしてもらったこと、ST㋲として受け継いだバトンを、後輩につないでいかなきゃって思い知らされたし、先輩㋲としての自分たちの未熟さも痛感した。少しの時間ではあったけど、自分が言われてうれしかったことや“このコのココが素敵だな”って思ったことは本人に伝えるようにしたんだ。先輩としては完全にすべりこみになってしまったから、後輩には申し訳ない気持ち。みんな、まわりへの感謝をつねに持って、その感謝をきちんと行動でしめしてほしいな。それをできるコたちが今後のSTを引っ張ってくれるんだろうなと思うからこそ、全員にその気持ちを持っていてほしい。きっとSTという現場がみんなにとってかけがえのない場所になるはず。
私がST㋲として走ってこれたのは、何よりも応援してくれた読者のみんながいたから。このページを見てびっくりしたかたも多いよね。でもこれは前向きな旅立ち! この4年半は私の人生の大きな財産。これからもSTを愛していただけたらなと思うし、ついでに私のことも応援してくれたらうれしいです(笑)。じっくり地に足をつけて歩んできた4年半を糧に、これからも成長していきます! みなさん、ありがとうございました!
自分の言葉で丁寧に、きちんと、自分らしくみんなへのメッセージを語ってくれたよひよりん。STはこれからもずっとひよりんのことを応援し続けるよ! 4年半、本当にありがとう!