おかえり♡こさかな!独占インタビュー <後編>
ついにSTに帰ってきた“こさかな”こと、 小坂菜緒ちゃん。今の気持ち、読者のみんなへのメッセージを独占インタビューでたっぷり語ってくれたよ!
私が帰ってくる場所はここだと確信した瞬間
“絶対に復帰するぞ”と思ってはいたけれど、まさかその復帰の場所が東京ドームでのライブになるとは想像してなかった。タイミング的に、もしかしたら東京ドームには立てないかもと思ったこともあったから。でも、けやき坂46の時代から目標にしていた東京ドームという場所にメンバーといっしょに立ちたいって思いはゆらがなかった。東京ドームへの準備を進める中で、当初の予定よりも出演する曲数を増やすことを決めたのは、私自身。おひさまのみなさんとの大切な約束の場所である東京ドームでの公演。みなさんの前に立つ時間を少しでも増やしたかったんだ。今回のライブでは、ドームならではの装置として気球があったので、「気球に乗れば移動距離を少なくして出られるかも」とスタッフさんに提案していただいたりして、出演曲数を増やしていきました。東京ドームでの復帰も出演数を増やすことも自分で決めたこととはいえ、本番前はひさしぶりに立つステージに緊張しまくり。もともと私は緊張があまり顔に出ないタイプなんだけど、それでも東京ドーム公演の本番前は佐々木久美さんに「緊張してるのが伝わる」って言われちゃった(笑)。たぶん、すごく顔がこわばっていたんだろうなぁ。本番前も緊張していたけど、もうひとつ緊張が高まったのが、新曲『僕なんか』の初披露。私はひとつ前のシングル『ってか』には参加してなかったこともあって、新しい楽曲を披露すること自体がかなりひさしぶりで。さらに『僕なんか』では、センターに立たせていただいていることもあって、今まで感じたことのないプレッシャーと緊張だった。そんな私の緊張をほぐしてくれたのは、やっぱりおひさまの存在。笑顔でペンライトをふってくれたり、ボードに書かれた“おかえり”の文字をみた瞬間、私の帰る場所はここだ、って確信しました。ステージに立つ私たちにしか感じられない、アイドルだからこその景色がまたみられたことがうれしかったし、こんなに応援してくれるおひさまがいること、いっしょに素敵なライブを作れる仲間がいること、すべてが誇らしく感じられた時間だった。
メンバーにもおひさまにもたくさん笑っていてほしい
私は、ライブで涙はみせたくないってずっと思っているんだ。私の中で“ライブをみにきてくださった人を笑顔にしたい”という思いが強いから。もちろん、涙をみて“感動し た”と言ってくださるかたもいるけど、やっぱりもらってうれしい言葉は“楽しかった”とか“笑顔になれた”なんだよね。だから、ステージでは涙を流さないようにって決めてる……んだけど、そんな私でも今回の東京ドーム公演はグッとくる瞬間がたくさんあって、危なかった。特にもうすぐ卒業が決まっている渡邉のあるしぐさをみた瞬間。あのコ、本当にずるいんだよ〜(笑)。ライブ当日、渡邉の卒業はまだ発表されていなかったけど、私たちメンバーはもう知っていて。渡邉の卒業セレモニーがその時点では確定していなかったこともあって、“いっしょにステージに立てるのは最後かも”って気持ちがみんなにあったんだ。それだけでもこみ上げるものがあるのに、渡邉が曲中に私の手をぎゅっとにぎって、涙目でみつめてきたの……! もう……ずるい(笑)。しかも私と渡邉がフロントに立って歌う『JOYFUL LOVE』という楽曲の途中だったもんだから、なおさらウルウルしてしまいました。
東京ドーム公演でライブの楽しさを実感したからこそ、これから楽しみなこともやっぱりライブ。特にライブツアーは、はやく実現できたらいいなと思っていることのひとつ。実は私、いろんな地方をまわるライブツアーにはもう4年近く参加できていないんだ。休養期間に開催されていたツアーに参加できなかったのもあるし、その前のツアーは新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止になったりもしていて……。1回きりのライブももちろん楽しいけど、地方をまわるツアーならではの楽しさもたくさんあるから。ツアーは回数を重ねていくごとに同じセットリストのライブでもみせ方が少しずつ変わったり、会場によって空気もガラッと変わるのがおもしろい。ただそのぶん、体力も必要。やっぱり、ちゃんと体力をつけておかないと(笑)。
14歳からずっと走り続けてきて、去年の6月末から約9か月休養したことで、物事をよく考えられるようになった気がする。今までは頭の中を整理できないままパフォーマンスをすることもあったけど、今は落ちついて考えられているんだ。例えば歌番組だったら、終わったあとに“次はこういう表情をしてみよう!”って新たな挑戦ができたり。そして、休養中にたくさんの人に支えられたぶん、今まで以上に人の幸せを願うようにもなりました。メンバーにもおひさまにも、たくさん笑っていてほしい。この休養期間を経て、あらためて“日向坂46が好きだ”と思ったし、“アイドルをめざして、アイドルになりたくてこの場所にきた”って思いがよりいっそう強くなった。みなさんをお待たせしてしまったけれど、この休養期間は決してムダじゃなかった。みてくださるかたにもそう感じてもらえるように、すべてのことに真摯に向き合っていきたい。