新しい人と人の関係で人生が変わる!【出会いを描いた小説】
人が変わるきっかけは、やっぱり「人」の影響が大きいもの。新しい友達ができたことで趣味が広がったり、彼氏のおかげで将来の夢が見つかったりもするよね。思いがけない出会いが大きな変化のきっかけになる小説を紹介。みんなにとってもいい「出会い」になりますように!
孤独な小学生と中学生をつなぐ「色」の世界
数字や音に「色」が見えたりする「共感覚」を持っている小学3年生の主人公。私立の小中一貫校に通っているけど、まわりの子たちとはいろいろ様子が違ってて、クラスでも浮いた存在。学校の中で唯一落ち着く場所である音楽室で出会ったのは中学3年の女の先輩。同じような「共感覚」の持ち主で、友達がいない孤独な存在である先輩=「檸檬先生」と距離を近づけていくことに。著者の珠川さんは小学生のときから小説を書いてて、この作品は高校生のときに書いたもの。同世代の作家さんの作品、気になるよね!
『檸檬先生』珠川こおり ¥1485/講談社
「空気」が読めない人はダメな人?
他人に興味を持たず、空気を読むとか、人の気持ちを察することをしない三葉。それを「長所」と見込まれて「お見舞い代行業」を始めることに。移動手段がないお年寄りを病院に送迎したり、雑用をしたりが主な仕事。まわりから見ると「冷たい人」とか「めんどうな人」と思われるかもしれないけど、三葉には三葉の心の動きがあるもの。「空気を読まなきゃ」と思ってお疲れ気味な時に読んでほしい!
『雨夜の星たち』寺地はるな ¥1650/徳間書店
現代の武士と英国紳士の意外すぎるルームシェア
日本の大学で講師として働くために日本にやってきたイギリス人のアンソニー。恩師が住む場所を手配してくれて、空港に迎えに来てくれたのは着物・刀・チョンマゲの武士!? 現代日本で武士姿で生活する青年・隼人と英国紳士・アンソニーとの不思議な同居生活がスタート。やがてアンソニーは地域で愛される隼人の悲しい過去も知ることに。「自分らしく生きる」ってどういうことなのか考えるきっかけになるかも。
『武士とジェントルマン』榎田ユウリ ¥1650/KADOKAWA
構成/古川はる香