人生は勝負の連続!【戦う人を描く小説】
部活やってるコ、受験生は今こそ「戦い」の真っ最中。絶対に負けたくない「ライバル」がいるかもしれないよね。でも、真剣勝負ができるライバルがいるのも、負けたくない気持ちがあるのも「青春」な感じ。戦う人を描く小説で気持ちを燃やそう!
新しい時代、「スター」の条件って何?
朝井リョウさんの作家生活10周年記念作品。新人の登竜門となる映画祭で、大学在学中にグランプリを受賞した立原尚吾と大土井紘。大学を卒業して、尚吾は有名な映画監督の弟子に、紘はYouTuberに。正反対な道を進む2人だけど、新しい時代の「スター」になるのはどっち?「スター」と呼ばれる人の条件がどんどん変わっていく今の時代。本当に「いい作品」ってどうやって決まるのか、考えさせられます。
『スター』朝井リョウ ¥1600/朝日新聞出版
女性初のプロ棋士を目指す2人の哀しい運命とは?
同世代の藤井聡太くんが大活躍してる将棋。今のところ男性と同じ養成機関に入って、プロ棋士になった女性はいないんだって。この小説で描かれてるのは、将棋界初の女性プロ棋士を目指す2人の戦い。永世飛王を祖父に持つ天才少女の諏訪飛鳥と、病弱なのに年齢制限間際でプロを目指す千桜夕妃。奨励会三段リーグを勝ち抜いて、女性初のプロ棋士になるのはどっち? 感動が止まらない青春ストーリー。
『盤上に君はもういない』綾崎隼 ¥1500/KADOKAWA
あなたも世の中を変えるため「戦う」人になれる
韓国でベストセラーになって日本でも話題に。実写版映画も公開された『82年生まれ、キム・ジヨン』著者の最新作。女性が感じる「生きづらさ」を次の時代に引き継がないため、立ち上がる女性たちが登場する短編集。まだ「女のコだから」ってガマンしなきゃいけないこともある世の中。韓国と日本で違うところもあるけど共通するものが。自分でも世の中を変えるために「一歩」動く勇気をもらえそう。
『彼女の名前は』チョ・ナムジュ(著)、小山内園子(訳)、すんみ(訳) ¥1600/筑摩書房
構成/古川はる香