外出自粛にテレワーク。両親が自宅で一緒に過ごす時間が増えて、家の中の空気が最悪な状態……。親がケンカする声を聞くのもツライし、「自分のことで揉めてるのがツライ」ってケースもあるよね。こんなとき、子どもにできることはあるのかな。家庭内トラブルの専門家に相談してみたよ。

心理カウンセラー・石原さん「見ないふりしてよし。放っておいてよし」

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「ケンカが始まったら、『ふたりともなにで怒ってるの? 具体的にどうすればいいか言ってくれたら、私がやるから。ふたりがケンカをしてるのを見たくない』と言ってみて。子どもが嫌がってるとわかると、親がふと冷静になる場合もありますよ。ただ、親のケンカは親のケンカ。どちらかが構ってほしいと思ってケンカをふっかけてる場合もあるので、ふたりの問題です。その場合は、子どもが間に入らないほうがいい。自分は関係ないと割り切って。ケンカが始まったら、『出かけてくるね』と言って、ふたりを放っておいて。両親のケンカを見るのは、子どもの精神衛生上悪いことなので、そこから離れるのが一番です」
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石原加受子さん★心理カウンセラー。心理相談研究所『オールイズワン』代表。『母と娘の「しんどい関係」を変える本』 (¥780/PHP文庫)など著書多数。セミナーや講演も行っている。

10代女子の支援者・仁藤さん「第三者に間に入ってもらうのもいいかも」

「まずは親に手紙などを書いて、『ふたりがケンカをしているのは悲しい』と伝えてみて。でも、親同士の問題なので、子どもの言葉が伝わらないこともあるはず。ひとりでかかえ込まずに、両親を知ってる祖父母など身近な大人に相談して、第三者に間に入ってもらうといいと思います」
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仁藤夢乃さん★一般社団法人『Colabo』代表。10代に家出生活をくり返した経験から、街の夜間巡回や相談、児童相談所や病院、警察への同行、シェルターでの保護など10代女子の支援活動中。
コロナ禍が過ぎてふだんの生活にもどれば、少しは関係もよくなるかも。でも暴力行為があったり身の危険を感じたら、迷わず身近な大人に相談しよう。家庭内トラブルの相談窓口でもいいよ。
イラスト/山中玲奈 構成/宮平なつき