外出自粛が続いて親子のトラブルが増えているみたい。中には、「育て方を間違えた」「役立たず」「クソ娘」など信じられないような暴言や、ひどい暴力で苦しめる親も。このままは絶対ダメ。どう対処すればいいのか、家庭内トラブルに詳しい仁藤さんに聞いてみたよ。

記録をとる&まわりの大人へ相談を

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『いつ、どんなことを言われたか、どんな暴力があったか』をノートに記録して、そのときの気持ちも書いて不満を吐き出すと、少し心が軽くなると思います。ただ、無理に反抗するとよりひどくなる場合があります。ひとりで立ち向かわずに、まわりの信頼できる大人に相談してほしい。あまりにもひどい暴力をふるわれる場合は、ケガした部分の写真を撮っておいて。証拠があれば、まわりも助けやすくなると思います。

ちなみに家族や身内などに胸や体をさわられたり、むりやり性交渉などをさせられているなら、それは性的虐待。勇気がいるけど、まずはお母さんに言うべき。でも、お母さんも守ってくれないのなら、家から脱出してほしい。安心、安全に過ごせない家なら、そこにいる必要がないです。児童相談所や、性暴力被害者のための『ワンストップ支援センター』という相談窓口が47都道府県にありますし、一時的に避難できる『子どもシェルター』などもあるので頼ってみてください。あと、婦人科を受診することも忘れずに。72時間以内ならアフターピルをもらうことで妊娠を防止できます。いつか訴えたいときのために相手の精液を証拠にとっておくこともできます。

相談にのってくれたのは、仁藤夢乃さん

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一般社団法人『Colabo』代表。10代に家出生活をくり返した経験から、街の夜間巡回や相談、児童相談所や病院、警察への同行、シェルターでの保護など10代女子の支援活動中。
「このくらい自分がガマンすれば…」なんて思わなくて大丈夫! ツライと思ったら自分だけで抱え込まずに、周りの大人に相談することが大切なんだね。SNSで相談に応じてくれる団体もたくさんあるよ。「こども 相談 SNS」で検索してみて。親にバレないように相談にのってくれるから、安心してコンタクトをとろう。
イラスト/山中玲奈 構成/宮平なつき