未来や過去に行っちゃうのは、今のところ現実にはできないこと。映画とか小説とかマンガとか、創作の中でしか体験できないからワクワクするよねー。そんな「時間を超える」設定の注目小説3作を紹介☆ 物語の中でタイムトラベルを体験!?

誰もがあこがれる教師が「17歳の自分」に伝えたいことって?

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生徒たちから慕われて、保護者受けもバッチリ。同僚の教師からもうらやましがられる有能教師の菅野。でも、その心の内には「他人への共感や思い入れができない」という意外すぎる悩みが!! そんな菅野の前に現れたのが元同級生の幽霊・イシイカナコ。カナコによって17歳のころに飛ばされた菅野だけど、なぜか自分自身ではなく同級生の依田の体に意識が入ってしまい……。依田として17歳の菅野を説得して進路を変えることができる?
『イシイカナコが笑うなら』額賀澪 ¥1500/KADOKAWA

「写真」でつながる時を超えた出会い

現実じゃありえないから惹かれる!【時を超の画像_2
『君の膵臓をたべたい』の表紙イラストやマンガ『あおぞらとくもりぞら』で話題のloundrawさんが今度は小説に挑戦。学校にも家にも居場所を作らずにいた中学生の大志は、ある日公園でカメラを持った青い瞳の少女に出会う。出会いから1カ月が経って、思いを伝えようとした大志に少女は思いがけない言葉を残して消えてしまう。それから7年、大学生になった大志は写真共有アプリで偶然見つけた1枚の写真から、また思いがけない出会いをすることに。時間と場所を超えて出会う少女と少年の物語。
『イミテーションと極彩色のグレー』loundraw ¥1400/KADOKAWA

見た目はアラフォー、中身はJK。それは僕のお母さん!

現実じゃありえないから惹かれる!【時を超の画像_3
ある朝起きて、お母さんがJKになってたら!? 見た目はアラフォー専業主婦のお母さんが、16歳の息子・潤平にいきなり「ウチのピッチ知らない?」って言い出した! 原因もよくわからないまま、頭の中が17歳のJKになっちゃったお母さんの過去をさぐっていくと、心の奥底にかくしてたヒミツがわかったり……。家族のキズナについて考えさせられる愛にあふれた小説だよ。
『僕の母がルーズソックスを』朝倉宏景 ¥1600/講談社
構成/古川はる香