マーシュが選ぶ今月の文芸大賞はコレ！

読書の秋と申します。涼やかな虫の音を聴きながら、秋の夜長にお気に入りの本を一冊。マーシュの心を震わせた本をご紹介しましょう。

『あなたが母親の手料理を食べられる回数は、残り328回です。』

10歳の誕生日から自分の視界の下に【あなたが母親の手料理を食べられる回数は、残り3647回です】という文字が見えるようになった主人公。母親の手料理を食べるたびに、その数字が少しずつ減っていくのに気づいて、かたくなに手料理を食べないようにしたけど……。表題作ほか全7篇を収録。

上野そら（著）、pon-marsh（イラスト）　￥640／一迅社

「この本を読んでまず思ったことは、＂過ぎていく時間を大切にしよう＂ということ。タイトルをみて、最初は何を言ってるのかよくわからなかったけど、読むうちに、想像もしてなかった結果に＂わっ＂ってなりました。親から離れるまでの時間ってあっという間なんだなって。泣けるし、ほっこりもする素敵なお話♡」

構成／古川はる香