
藤原丈一郎くん初の単独主演ドラマ『ロンダリング』。“死者の声”が聞こえる能力が事故物件を救う!?
なにわ男子の藤原丈一郎くんが演じる緋山は、自称・俳優。役者としての才能はともかくも、近くにいるらしい死者の声が聞こえるという特殊能力を持っている。でも霊能力ゼロ。死者の声は聞こえても交信ができるわけでもない。声にビビらせられるぐらいで、何の役にも立たない能力の持ち主だ。が、事故物件をきっかけに不動産会社社長と知り合って人生が動き出す。そんな彼の前に現れるナゾの男をB&ZAIの橋本涼くんが演じている。普段はあまり見ない新鮮な組み合わせの二人に、ドラマのことを聞いてきたよ。
※ロンダリングとは、洗濯する、洗浄するの意味。
――それぞれのそれぞれの役について教えてください
藤原 僕が演じる緋山は真っ直ぐでピュア。みんなが話し合ってる時に「それダメでしょう!」とか素直に言えちゃう。良くも悪くも空気を読まずに、その話をぶった斬ることができる。自分だと、これ言ったらどうなるかなと先読みしちゃって、気づいたらその話題が終わっちゃうことがある。でも、緋山は今思ったことをその場で言える。その強い正義感を軸に置きながら演じていました。
橋本 僕が演じるのはP.J.というナゾめいた人物で、今時点ではあまり言えることがないんです(笑)。物語の最初からちょこちょこ出てくるけれど、すぐどこかに行ってしまうような人。ただ、後半になるにつれて最初の方じゃ想像もつかないほど、深いものを抱えている人間だとわかってきます。自分と近いものはないんですが、彼に感情移入すればするだけ悲しくなってきちゃって……。ストーリーの進行とともに、ぜひ注目しててほしいです。
藤原 P.J.はすごくとらえづらい役だよね。見てる人にもそうだし、演じる側からしてもどこからギアを変えていくかって、すごく難しい場面もあったりして。でも話が進んでいく中ですごく人間味が出てくる。そんな難しい役どころを、はしもっちゃんがうまく料理しているなぁと感じましたね。はしもっちゃんスゴイ!
橋本 僕は最初に台本読んだ時から緋山の役が丈くんの声で再生されてましたよ。本読みしたら、わぁ、まんまだ! スゴイ!って思って。緋山も後半に進むにつれ、どんどんお芝居のギアが変わるタイミングが何回もあって、その時の丈くんのお芝居が好きでした。あぁこうきたか!って。丈くんとお芝居するのはすごく楽しかったですね。緋山は回を進めるごとにどんどん成長していくんですけど、撮影の撮り順で最初の頃のシーンに戻って撮影することがあったんですけど、混ざっちゃったりしそうなところでもバチコンって戻ってて、スゴイなぁと思いました。
藤原 それはみんながそうだったよね。あれ?この時ってこんなに仲良くない時やんな?とかって話しながらね(笑)。ストーリーが進む中で、この二人がどう交わっていくのか、そこが一番の見どころだよね。さらにそこに巻き込まれる人たちもいて。一つひとつの点が最終的にどう繋がっていくのか、どんな結末を描いていくのか。その中のキーパーソンである二人の関係性を楽しみにしていてください。
橋本 P.J.は情報なさすぎるんですよね(笑)。でも緋山くんとP.J.が交わることで物語が進んでいく。そこには表と裏の2つの視点があるんです。その視点を変えてみると違った見え方があります。そこがこのドラマの面白いところなんですよね(笑)
藤原 ねぇ、ふふふふふ(笑)

――お二人の共演はすごく新鮮です
藤原 はしもっちゃんは、カワイイとカッコイイの分類で言うと、僕にはカッコイイ人だったんですよ。でも、今回共演してみたら、ちょっとカワイイとこも見えてきて(笑)。なんかね、ひとなつっこいんですよ。会った時に「おはようございます」だけじゃなく、「元気ですか? ご飯食べました?」とかね、他愛もない話をしてくれるんですよ。はしもっちゃん、2個下ぐらいやと思ってたんやけど。
橋本 2000年生まれです。
藤原 え? うちの大西流星とほぼ一緒!? 流星もしっかりしてるんですけど、はしもっちゃんもしっかりしてるなぁと思って。なんかすごく堂々としてる。このドラマでも、はしもっちゃんやったからこその頼れる部分がたくさんあった。本当によかった。
橋本 僕は逆にカワイイとカッコイイで言うと、丈くんはバラエティでの「お〜い!(笑)」って言ってる感じの可愛さの印象が強かったんです。でも一緒にお芝居してるうちにカッコイイ部分がたくさん見えてきました。お芝居との向き合い方とか、人との関係の作り方とか、現場での座長としての姿勢とか、すごくカッコイイなぁと憧れて。丈くんずっと同い年か年下かと思ってたんですよ、でも年上かって(笑)。
藤原 ちょっと上、ね(笑)
――ドラマでは橋本くん演じるナゾのP.J.に、藤原くん演じる緋山は翻弄される関係のようですが
藤原 現実でも、はしもっちゃんに翻弄されてます(笑)。
橋本 え〜⁉ そうすっか?(笑)。
藤原 今回は大阪での撮影だったので、はしもっちゃんご飯行こうよって言ってたんですよ。で、何食べたい?って聞いたら「丈くんが食べたいものでいいです」って! なんやそれ(笑)。普通は、焼き肉がいいです!とかって返ってくるじゃないですか。それで、僕はうどん食べたいからってうどん屋さんに行って。
橋本 行きましたね。大阪で店がわからないし。でも僕は本当になんでもよくて。心から思ったんですよ。そして丈くんに連れて行ってもらったお店、めちゃめちゃうまかったですね。
藤原 「丈くんが食べたいものが食べたいです」っていうそのワードセンスがね、カッコイイ! なんかね、キュン♡する初めての体験でしたよ(笑)。だから、今度先輩に誘われたらそんな風に言いたいです(笑)。
――緋山は人に対して感情で真っ直ぐにぶつかるタイプですが、お二人はどんなことを大事にしてますか?
藤原 距離感ですね。人によっていろいろな距離感があると思うんです。この人とはこの距離、この人とはこの距離って。病院でもらうお薬と同じで、人ぞれぞれに最適な処方箋があると思うんです。そういう感じで人との距離をとらえています。メンバーとも全員同じ距離というわけでもない。でも、ちゃんと輪の中には入っている。そういうのを大事にしています。
橋本 処方箋……。一瞬難しい言葉が出てきたので焦りました(笑)。僕は新しいグループになって歴が一番長くなったことで、発言の意味が以前より大きくなってしまうのを感じてます。だから、意見を否定しない、というのを意識してます。もしダメなことでも、全てをまず飲み込んで、ちゃんとラリーを繰り返してから、今回はちょっと無理かもねぇと言う。最初から無理、って否定されるのは悲しいでしょ。理由を説明されるだけで納得しやすいから。

――藤原くんは座長としてはどんな心構えでしたか?
藤原 今回初の単独主演ということで、お話をいただいたときは本当にうれしかったです。大阪で撮影できるというのもありがたかった。スタッフさんもほぼ関西の方だったので、現場には関西弁が飛び交っていて、標準語で話す人には申し訳ないぐらいで。
橋本 ほんとっすよ(笑)!
藤原 でも普段は逆だからね、関西人がドラマ撮るとき標準語が飛び交ってるから!
橋本 丈くんがゴリゴリの関西弁でイキイキしてて。途中、関西弁に引っ張られて危なかったもの(笑)。
藤原 主演で引っ張ってみたいなイメージは最初こそあったけど、現場に入ったらそこまで力は入りすぎなかったですね。大先輩の大谷(亮平)さんとかとお話ししながらできたので、自分が主演というよりはキャストがみんなで一列になってスタートして、ゴールを目指せたと思います。あとは10話まで視聴者の皆さんにしっかり届けたいという気持ちです。僕はカンテレの裏の病院で生まれたので、自称「カンテレに一番近いアイドル」(笑)。初めて出たのもカンテレの番組だし、カンテレさんにはすごくお世話になっているので、その局で自分のドラマができたのがうれしいです!
橋本 いや、座長カッコよかったですよ。丈くんはセリフ量がハンパない。「明日のセリフ全然入ってないねん、今日を生きてるんや(笑)」って言ってましたけど、ちゃんと次の日にはバチコン決めてくるんです。カッコイイなぁと思いました。僕はこれまで事務所の先輩と一緒の仕事ってあんまりなくて、だから今回は丈くん初座長の現場がすごくうれしかった。先輩と一緒だとこういう楽しみがあるんだなって気づかせてもらいました!
藤原 それはうれしいな。はしもっちゃんは主演の経験があったので、最初に会った時には「教えてくださいね」って言ってたんだよね、本当に頼りになった。いい関係になれた!
橋本 楽しかったですね。でも、今は”はしもっちゃん”と呼んでくれてますけど、撮影が済んだ瞬間に”橋本さん”って(笑)。
藤原 あはははは! じゃ、放送終了後までは”はしもっちゃん”で!
橋本 わぁ〜、せめてひと夏は”はしもっちゃんで”(笑)!

ふじわら・じょういちろう ●1996年2月8日生まれ、大阪府出身。なにわ男子。『僕のあざとい元カノ from あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日)での、あざとい元カノと今カノとの間で揺れ動く演技は記憶に新しい。

はしもと・りょう ●2000年10月30日生まれ、神奈川県出身。B&ZAIのメンバー。2023年『墜落JKと廃人教師』(MBS)で連ドラ単独初主演をつとめた。今年1月期ドラマ『コールミー・バイ・ノーネーム』(MBS)に出演。
STORY
スターになるのを夢見て大阪から上京してきた緋山鋭介(藤原丈一郎)。仕事は端役ばかりで収入はわずか、スターな暮らしは夢のまた夢だ。でも、じつは彼はある“ギフト”の持ち主だった。それは、非業の死をとげた“死者の声”が聞こえる、という特殊能力。霊感があるわけでも、霊の姿が見えるわけでもなく、声の聞こえる死者とコミュニケーションが取れるわけでもなく、ただ厄介なだけ。家賃の安い事故物件にうっかり飛びついては、死者の声に悩まされ転居を繰り返してますます貧乏に。
そんなある日、また事故物件をつかまされ、苦情を訴えに向かったアマミ不動産で社長の天海吾郎(大谷亮平)からとある物件を紹介される。そこは5年前に女性がベランダから飛び降りて自ら命をたったという高級マンションの一室だった。

『ロンダリング』
カンテレ:毎週木曜深夜 0時15分~0時45分
フジテレビ:毎週木曜深夜 2時15分~2時45分
※放送時間は変更になる可能性があります。
出演:藤原丈一郎 菅井友香 橋本涼 久保田磨希 趙珉和 / 和田正人・谷村美月 / 大谷亮平
主題歌:「Black Nightmare」なにわ男子(ストームレーベルズ)
制作著作:カンテレ
公式X https://x.com/laundering0524
ドラマの詳しい情報はこちらから
©カンテレ 構成/鹿住恭子