俳優として話題作に出演し、BE:FIRSTメンバーRYOKIとしても大活躍中の三山凌輝くんがST-Webに登場! 映画についてはもちろん、共演したST㋲OG久保史緒里ちゃんについても聞いてきたよ♪

三山凌輝、BE:FIRST、誰よりもつよく抱きしめて

誰しもが持っている“なんともいえない気持ち”を描いた作品

――初めて脚本を読んだときの感想を教えてください。
“ラブストーリー”というジャンルではあるのですが、それよりも人間の感情の自然な流れみたいなものが詰まっていて、ヒューマンストーリーに近いのかなと思いました。ステレオタイプのキラキラした恋愛作品ではなくて、いろんな上手くいかない気持ちや自分のエゴだったり、人間誰しもにある“なんとも言えない感情”を描いているところがすごく素敵だなと感じました。

――三山さんが演じた良城は“今までに演じたことがなかった役”とのことですが、役作りをする上で大事にしていたことはありますか。
良城の言動は、自分が発する言葉・とるような行動と真逆な部分がたくさんありました。でも、人間として共感できるポイントもいっぱいあったんです。結果として自分はそういう行動をとらないにしろ、“なんかわかるなぁ”っていう部分というか。“良城の場合はこの気持ちを表に出すと、こういう行動に出るんだ”みたいに、疑問を持たずに寄り添いながら考えていくようにしていました。

三山凌輝、BE:FIRST、、誰より、誰よりもつよく抱きしめて

――演じ終わった今も“難しい役だった”と思いますか。
そうですね。ちょうど1年前の撮影期間は、僕自身いろいろ考えるような時期でした。だから、いつもの僕よりは良城に寄り添える部分が多かったのかな?とは思います。演じながら意外と“もはや素かも”っていう部分もありましたし。良城は強迫性障害による潔癖症という役なんですけど、この撮影期間中はなんとなく僕もドアを開けるときに直接手が触れないよう服の袖を使ったり、“壁あんまり触りたくないな”みたいな気持ちになったりしました(笑)。

――今まではそんなことなかったんでしょうか?
うーん、でもどうなんだろう。もともと綺麗好きなタイプだとは思います。周りをみると、やっぱり片付けが苦手な人もいるんですよね。“なんでここにこれが!?”みたいなことが起こったり(笑)。僕は自分のカバンを置いたら、それ以上はものを広げたくないタイプ。だって結局そのあとの片付けが大変なのはもちろん、とっ散らかった結果ものを無くしたり……。身の回りは綺麗にしておきたいっていうのは昔からありました(笑)。

監督との初対面は“偶然”。一緒にラーメンをつつき合いました

――内田英治監督との初対面は、海外で偶然会ったことだったんですよね。
そうなんです。それも本当に偶然。僕が仕事で韓国へ行っていたときに、ちょうど知り合いのプロデューサーさんも韓国にいて。“会わせたい人がいる”って言われてごはんに行ったら、その相手が内田監督でした。ちょうど監督も映画祭の出展で来ていたタイミングだったらしくて。はじめましての日に同じ鍋でラーメンをつっつき合うという出会いでした(笑)。

――その出会いからのオファーは驚きましたか。
びっくりしましたね。初対面のときは僕、赤髪の坊主だったし、当たり前のように同じ鍋でラーメンをガツガツ食べていたので。そんな人がこの役のお話を頂いてしまって良いのかという不思議な気持ちでした(笑)。でも自分とは真逆みたいな役だからこそやりがいも感じたし、率直にうれしかったです。

三山凌輝、BE:FIRST、誰よりもつよく抱きしめて

――良城の学生時代からの恋人・月菜を演じた久保史緒里さんはST㋲OGでもあります。共演して久保さんの“すごいな”と思った部分を教えてください。
役を演じる上でのエネルギーの使い方って人それぞれでちがってくると思うんですが、久保ちゃんは、エネルギーを加減するそぶりもなく、本当に自然体な佇まいでその場にいるような感覚だったんです。それがすごく素敵だなと思いました。本当に月菜と共存していたし、ナチュラルなお芝居でありながらも感情が昂る瞬間は最大限に出ていて。久保ちゃんが月菜を演じてくれたおかげで、僕自身もすごく居心地よく良城でいられたなと思います。

三山凌輝、BE:FIRST、、誰より、誰よりもつよく抱きしめて

――久保さんを“おもしろいな”と思ったところはありますか。
久保ちゃんは、自分のことを“めちゃくちゃ人見知り”って言っていたんですけど、僕はそれを久保ちゃんから感じた瞬間がなくて(笑)。僕自身、変な無言があんまり好きじゃないし、せっかく現場でご一緒しているんだからコミュニケーションを取れたらいいなと思って接していたのもあるかもですけど……それにしても人見知りを少しも感じなかったので、おもしろいなと(笑)。年末にテレビ局で奇跡的にすれ違ったことがあって。久しぶりに会ったのでさすがの僕も少し遠慮しつつ「久しぶり!」って言ったら「あーーー!」って天真爛漫さが増してる返しをしてくれたので“人見知りおらんやん”ってさらに思いましたね。

ーー疑いは晴れずだったんですね(笑)。
はい。そういえば久しぶりに会った日のことを久保ちゃんがラジオで話してくれていたらしいんですよね。

自分の「好き」を詰め込んだ専門店はいつか絶対にやってみたい

――良城と月菜の出会いの場所として絵本専門店が登場しますが、もし三山さんが何かの専門店を開くとしたらどんなお店にしますか?
僕の趣味爆発でいいんですもんね! 実際に“いつか絶対にやる!”と思っているのが、アパレル。シンプルに服が大好きなので、セレクトした服を置きつつも自分がデザインした服も置きたいです。そこにカフェスペースを併設して、お悩み相談所みたいなのもやりたいんですよね。

――すごい盛りだくさん! もともと相談にのるのが好きなんですか?
人と話すのがすごく好きなんです。その中で、僕の価値観でよければ悩んでいる人に共有していけたらいいなと。自分のラジオでも悩み相談のメールがけっこうきたりもしますし。僕としてはただただ自分の考えだったり、人生論を述べているだけなんだけど、それが相手にとって豊かさの足しになる瞬間があるなら、うれしい。

――アパレルはどんなジャンルの服がいいですか。
自分が好きなものをぜんぶ詰め込みたいですね! モードもストリートも好きなんですけど、どうしても“このブランドはモード”“こっちはストリート”みたいな境目がありがちじゃないですか。全体を通してジャンルの境目を作らないアパレルをやってみたいです。

三山凌輝、BE:FIRST、誰よりもつよく抱きしめて

――良城と月菜のように学生時代から10年以上続く関係を築くためには、何が大切だと思いますか。
正直なところ、縁とタイミングだと思います。こう言っちゃなんですけど、続く人とは続くし、続かない人とは続かない。でも一度続かなかったからと言ってそれで終わりっていうこともないですし。僕の場合、小学生時代の友人と仕事で一緒になって以来、また縁が繋がったっていうこともあります。縁とタイミングだとは思うけど、だからこそ自分自身が“この人好きだな”“長く付き合っていきたいな”と思う人のことは、シンプルに大事にすればいいんじゃないかなと思います。

映画『誰よりもつよく抱きしめて』2月7日(金)全国ロードショー

映画『誰よりもつよく抱きしめて』で久保史の画像_6

海沿いの街で同棲する絵本作家の水島良城(三山凌輝)と書店員の桐本月菜(久保史緒里)。学生時代から付き合ってきたふたりだけれど、良城が強迫性障害による潔癖症を患い月菜に触れることもできない日々に。治療を決意した良城は、合同カウンセリングで同じ症状を抱える女性・村山千春(穂志もえか)と意気投合。距離を縮めるふたりのやり取りを見てショックを受けた月菜の前に、恋人と触れ合っても心が動かないというイ・ジェホン(ファン・チャンソン)が現れて…。

2025年2月7日公開 映画『誰よりもつよく抱きしめて』公式サイト
俳優・アーティスト
三山凌輝

みやま・りょうき ●1999年4月26日生まれ、愛知県出身。俳優。BE:FIRSTのメンバー。主な出演作に、映画『HiGH&LOW THE WORST X』、ドラマ『往生際の意味を知れ!』『生理のおじさんとその娘』『NHK連続テレビ小説 虎に翼』など。主演映画『誰よりもつよく抱きしめて』が2月7日より公開。

撮影/千葉タイチ スタイリスト/朝倉豊 ヘアメイク/西村裕司 取材・文/上村祐子