GWは文庫まつり!【サクッと出かける非日常】
せっかくのゴールデンウイークだけど、遠くに出かけるのもキビしいし、近所の散歩くらいしかしてないかも…。せめて読書で現実から非日常に旅に出てみて。おこづかいでも買いやすい新刊文庫からおすすめ作品をピックアップ☆
古いお店に集まるみんなの思いが奇跡を起こす!?
時代に取り残されて、もうすぐ閉店しそうなんてウワサされる百貨店。だけど、エレベーターガール、新人コンシェルジュ、宝飾品売り場のフロアマネージャー、テナントのスタッフ、百貨店で働く人たちは、それぞれの立場でデパートを守ろうとがんばってる! そんな百貨店スタッフと館内に住むとウワサされる猫とが生み出す、魔法のような物語だよ。自分の街やおじいちゃんおばあちゃんが住む街にある古い百貨店も、また行ってみたくなりそう。
『百貨の魔法』村山早紀 ¥858/ポプラ社
『ラプラスの魔女』につながる希望と共感の物語
結果が出なくて苦しいスポーツ選手、息子が事故に巻き込まれた悲しみから立ち直れない父、同性愛者への偏見に悩むミュージシャン。彼らの悩みを聞いている鍼灸師・工藤ナユタの前に、物理現象を予測する力を持つ円華が現れる。円華といえば映画化もされた東野圭吾さんの話題作『ラプラスの魔女』にも出てきたよね!? くじけかけた人たちは円華の力と助言で希望を取り戻せる? そして円華の本当の目的は…?
『魔力の胎動』東野圭吾 ¥748/KADOKAWA
突然ですが、死神の弟子になりました!
名前も変える場所もない少年は、突然現れた黒ずくめの死神から見習いに採用されちゃった!「ナナ」って名前をもらって、「あの世」へ向かう契約書にサインをもらうため、死者のところに行くことに。家族を待つ元音楽教師の老女や、バレリーナを夢見てレッスンに励む13歳の少女は、死を前にしても希望を持っていて…。そんな人たちと出会って、ナナは死神の任務を達成できる?
『死神と弟子とかなり残念な小説家。』榎田ユウリ ¥693/新潮社
アオハルはキラキラで、ちょっぴり苦い
離婚して地元に戻ってきた沢口遥が近所で見つけた『ルーカス・ギタークラフト』というお店。店主の乾と話すうち、遥は高校時代の夏を思い出して。一方、友達とバンドを始めた高校生の久美子は、新たにバンドに加入した転校生のヨウの才能に衝撃を受けることに。遥の思い出と、久美子の物語が不思議に交差していく青春小説!
『あの夏、二人のルカ』誉田哲也 ¥792/KADOKAWA
構成/古川はる香